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撮影 7

「宮垣さんと大輝君とお2人の撮影はご無理ですか?色々と取材を受けて大変だったのは存じております。ですがどうしても大輝君を撮らせて頂きたいのです。」 「ダメ?」 大輝のキラキラと澄んだ瞳で見られると蒼大は落ちるんだよね。 それで色んなオモチャを買ってくるから僕に怒られてる。 僕は大輝がやりたいなら賛成する。 「大輝がやりたいならやらせてあげてよ蒼大。」 「参ったなぁ〜。責任は俺が取るよ。両親に話してからで良いですか?」 「はい。お願いします。」 蒼大はズボンから携帯を取り出すとため息を1つついて自宅に電話をしている。 大輝は嬉しかったのか僕の所まで笑顔でかけて来て首に抱きついたかと思うとチュッと唇にキスをして来たのだ。 そのシャッターチャンスを逃さなかったのは門田さんだ。 「大輝!」 「ありがとういぶちゃん。いぶちゃんだいすき!」 これは僕が注意しても言うことを聞いてくれないくらいに興奮している。 ちらっと蒼大を見ると少し不機嫌に見えた。 まさか大輝の行動に蒼大は妬いているの? 大輝はまだ子供なのに恋愛感情でキスをしたわけじゃないのは分かっているはずだけどそんな事で妬くなんてありえるんだろうか? 電話が終わり許可が出たらしくて撮影が慌ただしく始まった。

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