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撮影 8

撮影は順調に終わり大輝は疲れたのかソファに座るとコテんと横に倒れて寝てしまったのだ。 「疲れちゃったね。」 僕は起こさないように大輝の頭を膝の上に乗せて前髪に優しく触れると口元が緩んで笑っているように見えた。 「大ちゃんは、楽しかったのかな?」 「修、多分ね。それより高梨さん達と話さなくていいの?」 「どの写真を使うとかは蒼大に任せるよ。それに圭と蒼大が良い感じに話をしているから俺は逃げてきた。」 「そっか、蒼大もキツイ言い方したと反省はしてると思うんだ。」 圭がする事に凄く敏感で僕に何かするとかは無いと分かっていても昔の傷がそれを邪魔してるんだ。 僕は圭と修の仲の良さを目の前で見てるからもう大丈夫と思ってるけれど蒼大はまだ無理みたい。 昔みたいに笑えたら良いのにと思うけれどあの時受けた心の傷はまだ癒えてはいない。 「圭はそれだけの事をした。だから圭も分かっている。何年かかっても許してもらえるようにしたいんだよ。俺はそんな圭を側で支えたいんだ。」 「惚気ですか?」 「そうだな惚気だよ。圭は俺がいないとダメなんだよ。それで俺も圭がいないとダメなんだ。」 「見ていたら分かるよ。」 こんな話をするのはなんだか恥ずかしい気もする。 修は圭を見ながら微笑んでいたんだ。 写真が決まり高梨さんと門田さんが帰る挨拶に来られたが僕は座ったままでお2人に挨拶をした。 圭と修はドアまでお2人をお見送りしに行き蒼大はドカッと僕の隣に座ると僕の肩に頭を乗せた。

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