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息を切らせて

「あっ!そうちゃんだ。」 大輝は蒼大を見つけて手を振ると蒼大は走って来たのか息が乱れていた。 「お久ぶりです。北嶋先輩。」 「久しぶりだね。ここに座るかい。」 北嶋先輩と僕の間に座る様に蒼大に言うと僕をチラッと見てからゆっくりと席に着いた。 「蒼大、何を急いで来てんだよ。」 「うるさいぞ淳平。」 「だぁ〜!」 僕に抱きついていた真波ちゃんが蒼大の腕を掴み嬉しそうに笑いかけている。 人見知りするはずじゃなかったの? 「真波ちゃんて言うんだよ。奥さんの沙也加さんで息子さんの大翔くんだよ。」 大翔くんは大輝と仲良く話をしていて最近観てるアニメの話やゲームの話をして盛り上がっていた。 「真波は蒼大さんも好きなのかしら?今日はご機嫌が良いのかしら駿さん。」 「真波が他の人に笑うのは本当にめずらしいんだよ。」 「そうなんですか?僕をママって呼ぶんだよ。」 「聖輝を?」 蒼大は奥さんを見て不思議そうに真波ちゃんを見つめた。 真波ちゃんはそんな事は知らないよって感じで蒼大の方に抱っこしろとグズリ出してしまった。 蒼大は優しく微笑んで真波ちゃんを僕から受け取ると真波ちゃんを膝の上に座らせた。

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