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幸せな家族
真波ちゃんは蒼大の膝の上でご機嫌に笑って僕のほうを見ながら話しかけている様に声を出している。
僕が真波ちゃんの前に手を出すとガシッと指を掴まれてブンブンと上下に振りながら笑う。
女の子も可愛いなぁ〜。
「大輝の小さい時を思い出します。そうちゃんと結婚するんだとか言ってたよね。」
「そうだな、会いに行くと俺から離れなくてさ聖輝が拗ねてたのも可愛かった。小さい子にもヤキモチを妬く聖輝が可愛くて凄く嬉しかった。」
2人で真波ちゃんを見つめながら話をしていた。
真波ちゃんのママは僕達の関係は親友だと思っているのを忘れて蒼大は僕を可愛かったと言ってしまっていた。
北嶋先輩はきっと蒼大と同居してると話した時点でわかっていたと思うから良いんだけどね。
「お2人と真波を見ているとパパとママが居て幸せな家族に見えるわ。」
「えっ?あっ・・・。」
奥さんが言ったことに僕は何も言えない。
「幸せな家族ですよ。俺と聖輝と大輝の3人で幸せに暮らしてます。俺は2人が大切なんです。沙也加さんもそうじゃないですか?」
しっかりと奥さんを見つめて真っ直ぐに話す蒼大は凄くカッコよくて頼れる旦那様だと思った。
けど僕達の関係をバラしている様なもので奥さんは受け入れてくれるんだろうか?
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