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不思議な力

大輝の頭を撫でながら微笑む沙也加さんが僕の方を向いて少しだけ躊躇いながら何かを決意したのか大輝の事を聞いて来たのだ。 「あの大輝君には不思議な力があるのかしら?」 「えっと・・・。」 秘密と約束したんだが隠しきれないよね。 チラッと大輝の方を見ると大輝は首を縦に振っていたんだ。 きっとどんな結果になっても強く受け入れるんだという意思なんだと思う。 そうだ大輝は僕が守っていくんだ。 「確かに不思議な力があります。普段は僕達に見えない人と話をします。それで僕はあの事件の時に見つけて貰ったんです。今日は初めての出来事で僕も戸惑っています。」 まだたくさん言いたいけれど上手く説明ができない。 これで沙也加さんとかに伝わったんだろうか? 大輝が楽しそうに大翔君と話しているのを見ると本当に普通の無邪気な子供と変わらないんだ。 不思議な力によって人より辛い事を経験してしまうから同じ歳位の子に比べたらお兄さんみたいな印象になる。

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