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優しくて暖かい腕

リビングのソファに僕を降ろすと毛布で僕の体を包み込んで優しく抱き締めてくれた。 乱暴に抱かれた事で蒼大に恐怖心が芽生えそうになっていたが優しくされると監禁していた人達との違いが分かる。 言葉で好きを伝えたいが僕は声が出ないから蒼大の首に顔を埋めて首筋に唇を軽く当てた。 「聖輝?」 蒼大は驚いて僕から離れようとするから腕を掴み首を横に振ると今度は蒼大の唇に僕の唇を重ねた。 僕の気持ちが蒼大に伝わりますようにと願いながら・・・。 蒼大も応えてくれる様に軽いキスを角度を変えながら何度もしてくれる。 僕には蒼大しかいないんだ。 「用意できたよぉ〜!」 勢いよく大輝がリビングのドアを開けてトコトコと僕達に近寄って来るとニッコリと笑う。 マズイところを見られてしまった。 出来るだけ大輝には蒼大と抱き合ったりとかしてるのを見られない様にしていたんだがたまにこうやって見られてしまう。 今日は、キスを見られてしまった。 「仲直りしたの?」 「そうだ。仲直りした。」 「うん。良かった。いぶちゃんとそうちゃんが仲良し嬉しいよ。」 「ありがとうな大輝。」 蒼大は大輝も引き寄せて僕達2人を優しく大きな暖かい腕で抱き締めてくれた。

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