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診察 2

「そうだね。カウンセリングしていきながら薬も出します。それと絶対に無理はしないでください。後、宮垣さんは乱暴的な言動には注意して下さい。焦らずに治していきましょう。」 『はい。』 「次回は1週間後、時間帯は希望あるかな?無いなら今日と同じでも良いかな?」 僕は首を縦に振った。 修には話をして月曜日を休みにしてもらうようにしようと思った。 「ありがとうございました。」 僕と蒼大は頭を下げると診察室を後にした。 蒼大は先生に注意されてかなり落ち込んでしまっているから僕は心配だった。 交通事故の時も蒼大は自分を責めていたし今回もきっとまた自分を責めてしまうに違いない。 蒼大だけが悪いんじゃないのに・・・。 「寒くないか聖輝。」 『寒くないよ。』 考え事をしていたからとっさだと声が出ないのを忘れて口をパクパクとしてしまう。 蒼大は頭を撫でようとしてくれたのに僕はその手を振り払ってしまった。 「聖輝・・・ごめん・・・ごめんな。そこに座って待ってろ。これ会計に出してくる。」 蒼大は悲しそうな顔をして僕に謝ると会計に保険証とファイルを出しに行ってしまった。 身体が反応してしまう。 大好きな蒼大を傷つけてしまう。 ごめんなさい蒼大。

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