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ベンチ Side蒼大
ベンチに座って小さな子供達が遊ぶ光景を見ていた。
両家の親や親戚を納得させて全ては理解されてはいないかもしれないが両家の両親だけは凄く喜んでくれている。
聖輝の両親なんて娘を嫁がせる気分だと複雑そうだったがよろしく頼むと手をしっかりと握られて聖輝のお母さんは涙を流してた。
後は聖輝がこの話をして了承してくれるかだ。
喜んでくれる?
複雑そうな顔をする?
最悪の場合は断られる。
入籍とか言うが今の世の中は男同士の婚姻は認められてないから養子縁組になってしまう。
この先何十年かしたらもしかしたら認められた時に男女のような婚姻が出来たとしたら俺は早まっているのだろうか?
けれど聖輝をどんな形でも良いから俺に縛りたい。
身勝手で聖輝を拉致した奴らと何が違うのかと聞かれたらやり方は違うとしても周りから見たら同じなのではないだろうか?
悩んでいてもダメだ!
決めただろう蒼大!
だからお前はこの公園のベンチに来たんじゃないか!
そうだ言うんだ蒼大!
「聖輝」
俺は勇気を出して愛おしい人の名前を呼んだ。
2人のこれからの未来のために聞いて欲しい話があるんだ。
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