4 / 1185

(オメガ…sideナオト)

この世界は不平等だ。 平等なんて言葉、存在しない。 α(アルファ)なら出世街道。 β(ベータ)なら普通の人生。 Ω(オメガ)なら………… 両親は二人共、β。 普通、β同士の子供はβが生まれる。 兄弟三人とも何故か、Ωだった。 特に長男の俺の検査結果が出た時、両親は本当に驚いたという。 父方、母方の祖母がふたりともΩだから、遺伝なのか………… 俺達、兄弟は生まれたその日から残念な人生を歩むかもしれない、と両親を心配させた。 俺達は両親に勧められ、Ωという性質を隠してβを装い、生きてきた。 3人とも両親がβだからか、見た目はβのようだった。 Ω特有の病弱さもなく、小柄で小さくもない。 抑制剤さえきちんと服用すれば、普通のβと変わらず、生きていける。 普通、Ωは能力が低いと考えられ、発情期を理由に毎月、3日〜一週間、休むΩも多いから、Ωはまともな職に就く事が出来ない。 発情期になると、αを誘惑するフェロモンを撒き散らし、自分自身も抗えないような強い性衝動に駆られるからだ。 性に翻弄され、常に危険と隣り合わせ、自分の身を守るのも大変だと言われてる。 生きにくいこの世の中。 Ωは繁殖の為だけに存在する、そう考えられ、社会的地位も低かった。 だけど、俺も弟達も運が良かったのか、このβよような見た目と、抑制剤がよく効くからか、レイプとか、無理矢理とか、自分の望まないセックスはした事はなかった。 それは稀だと思う。 友達や知り合いのΩ達は皆、αに何度も、犯されたり、ヤラれかけたりしてるらしい。 彼らにも、自分がΩとは明かせないまま。 俺達は薬を飲み、発情期をやり過ごし、今まで友人や同僚にバレること無く、問題なく過ごしてきた。

書籍の購入

ともだちにシェアしよう!