○貴臣の部屋(夜) 帰宅し、シャワー浴び終えた貴臣。ラフな部屋着で椅子に座りパソコンを開く。偶然見つけたWEBページの見出しに興味を惹かれる。 【男性専用レンタル彼氏】 ～貴方の恋を応援します～ 貴臣：「男専門のレンタル彼氏…珍しいな。恋愛相談、恋活に向けての恋愛シュミレーション、イケメンとデートがしたい方 等々…か。」 見出しに続き、会社の概要と代表と思しき二人の写真と簡単なプロフィールが書かれている。 貴臣：「29歳で社長かぁ。もう一人は副社……」 隣に映っている男性の顔を見て言葉に詰まる。驚きの表情を浮かべ固まる貴臣。 かつて自分の恋人だった春が、画面の中で微笑んでいる。 「どくっどくっ」胸の鼓動が速まる。恋しさと悲しさが混在した表情を浮かべ、彼の名前を呟く貴臣。 貴臣：「春……」 パソコンを閉じベッドに仰向けに寝転がると、瞼を下ろす貴臣。