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本編 13

○貴臣のマンション・リビング 貴臣M: (えーっと…其れは、つまり…仮とはいえ、俺と恋愛してくれるって事だよな?) 身を乗り出し、テーブル越しに春に口付けをする貴臣。 春:「なっ、何してんの?」 顔を真っ赤にして、たじろぐ春。 貴臣:「何って…キス。そういう雰囲気だったから。」 しれっと答える貴臣。 春:「キャストと客はキスなんてしちゃいけないんだよ!!」 春の頬を両手で覆い、再び唇を塞ぐ貴臣。 春M:(駄目…なのに…) 瞼を閉じ、唇と唇との間に隙間を作り、貴臣の舌を受け入れる春。 夢中で舌を絡め合う二人。 春:「んんっ。ふっ…はぁ…」 室内で「ぴちゃぴちゃ」と水音が鳴り響く。貴臣の背に腕を回し、恍惚とした表情を浮かべている春。 唇を離し、春の耳元で囁く貴臣。 貴臣:「ハグ以上は禁止だって事は知ってるけどキスは有りにして。許可してくれないなら、もっといやらしい事しちゃうよ?」 慌てて貴臣の胸をぐっと押し返す春。 春:「わ、分かったよ。でも、其れ以上は無しだぞ!」 貴臣:「了解!」 満面の笑みを浮かべる貴臣。

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