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本編 19

○春のマンション・寝室 貴臣:「俺を嫌いになったからなのか?其れとも、俺の知らない何かが、お前の身に起こっていたのか?」 春:「嫌いになんてなってない…」 消え入りそうな声で呟く春。 春:「貴臣は何も悪くないよ。俺が…汚れてるから…」 貴臣:「それ…どういう意味…」 「ピンポーン…」 「ドンドンッ!」 玄関のチャイム音と扉を叩く音が鳴る。 輝一:「春、居るのか?大丈夫か?!」 玄関扉の外から室内に向かって叫ぶ輝一。 ○春のマンション・寝室 貴臣:「こんな時間に誰だ?」 訝しむ貴臣。 春:「輝一…ウチの社長だよ。ごめん…今日は帰ってくれる?」 貴臣:「まだ話しが終わっていない。」 貴臣が春の手首を掴む。 春:「今度…ちゃんと話すから。」 春M:(幾ら時が経っていても、過去が消えて無くなる訳じゃないんだ…) 掴まれた手を解き、玄関口へ行き扉を開ける春。 輝一:「居たのか。何度も電話したんだぞ。ちゃんと出ろよ。」 安堵の息を漏らす輝一。 春:「着信に気が付かなかった。ごめん。」 輝一:「何も無かったなら…誰か居るのか?」 見慣れない靴に目を留める。顔を上げ、春の後ろに立っている貴臣に気が付く。 輝一「お前、誰だ?」 怪訝な顔で貴臣を見つめる輝一。

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