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○7月末・個人面談
机に芸術関連の専門学校、短期大学、大学の資料を広げる神田。
那和「どうしたん…これ?」
神田「那和。お前の成績は中の上だ」
那和「あー…そうなんや。やったら、普通の大学…」
神田「突然だが、これを見ろ。お前の提出するほとんどの用紙にはイラストが描いてある」
神田はキャリーバッグの中からスマホを取り出し、数々のアナログ絵を見せた。これらは全て那和の描いたものだった。
那和「そ、そんなん普通の男子高校生もすることやろ?落書きくらい」
神田「こんなに可愛いのが落書きなわけない!」
神田特にお気に入りだと言う一枚を見せた。
国語のテスト用紙に描かれており、白いクマのお姫様だった。
神田「めちゃくちゃ可愛くないか!?なんでテスト用紙に描くのは知らないが、一目見て惚れてしまうほどの可愛さだった。調べたら既存キャラではないようだしな」
協力者(上村先生)の名前は出さない神田。写真の中にいるしろくまはつぶらな瞳に対して体はふっくらしていてこれまた可愛い姿をしていた。
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