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第2話・if
もしも今、好きな人がいると告げられたら……?
実は恋人がいると告白されでもしたら……?
凌雅は眉目秀麗だ。ある日突然彼女ができたとしてもおかしくはない。
自分が尋ねたこととはいえ、それが綾人をさらなる苦しみへと誘う。
しかし、凌雅の言葉は綾人が想像していたものとは違った。
「ん~、めんどいからいいや、お前いるし」
そう言って、彼は白い歯を見せて爽やかに笑う。
彼が告げたそれは、綾人のポジションこそが恋人であるという意味なのか。
何気ない凌雅の言葉で心が浮き立つような感情が湧き起こる。
しかし、逆に綾人を苦しめもする。
彼がこうだから、綾人は凌雅を諦めることができないのだ。
彼は優しすぎる。
そして、ひどく残酷だ。
凌雅のたったひと言で、綾人は一喜一憂してしまう。
おかげで綾人は今夜もまた、凌雅に似た男性を探して身体を開く。
そうして綾人は帰宅途中にある『EN-COUNTER』でどこか一箇所でも凌雅に似た男を引っかけるのだ。
しかし、その日常は間もなく崩壊する。それを綾人が知るのは翌日のことだった。
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