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第14話
「…別にいいでしょ」
「次はどこの子?A組?またE組?」
「いない」
「ふーん、そんなこと言ってどうせ明日には誰かと付き合ってるんでしょ」
「…」
「…碧生と、仲直りしたって?」
「え」
やっぱり、気付いてたんだ。
『仲直りした』
改めて言われると、なんかものすごく恥ずかしい。
無抵抗に赤らむ頬を隠すように視線を逸らすと、百合亜ちゃんは「へぇ」と目を丸くした。
「本当だったんだ」
「…なんで、知ってるの」
「内緒」
「……仲直りも何も喧嘩してたわけじゃないし」
「ふーん」
「…でも、これからはまた3人で遊んだり、ご飯食べたりしようね。昔みたいに」
「…昔みたいに、ね」
百合亜ちゃんが抓むように持っていた携帯ゲーム機をそのまま手放したから、俺のすねに重力を伴って思い切り直撃する。
ガンっと大きな音がして、「いたいっ」と涙混じりに軽く睨み付けると、にっこり可愛らしい顔で微笑まれた。
「あんた、二回も同じことするんじゃないよ」
「…二回?」
「…」
「…?」
「ま、いいや。碧生によろしく」
「…うん、伝えておく」
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