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夜咲のそれが自分と同様初めての体験だったこと、そしてそれだけ一緒に気持ちよくなったという印をもらえて朝霧は十分満足だが、その言い方に申し訳なくなる夜咲。
遊んでいたわけでもない普通の恋愛の過去を持っているだけとはいえ、こんな風に思ってくれている朝霧に自分が同じものを返せないことが心苦しい。
夜咲「……ごめんね、初めてじゃなくて」
朝霧「ちゃんと白の初めてもらったって。それにもう俺で満たしたからいいの」
謝る夜咲の頭を撫でて、そのまま抱き締める。そして一考。
朝霧「ただ後でちょっと嫉妬するかもしれないけど」
夜咲「……それ、ちょっと嬉しいって言ったら嫌いになる?」
朝霧「いや、可愛がるしもっと好きになる」
朝霧の答えを聞き、甘えるように抱き締め返す夜咲。
夜咲「紅くん大好き」
朝霧「俺も、白が大好き」
朝霧「受け入れてくれてありがとう」
朝霧「これからは、しっかり今までの分取り返すからな」
夜咲「……ん?」
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