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第10話

「キョウ様、少々お待ちください」  蘭の白や赤紫の花弁の――だろう、詳しいことは知らない――中にも、小型のカメラを手際よく設置していく。  手かせを解いてくれという要求や蘭の花のベッドを用意させたのだから、本番ショーの舞台は、最初の予定とは異なってしまっているからだろう。 「このショーは全てを録画するみたいだが、それが表に流れる可能性は?」  気になって聞いてみた。今時、どんな動画でも素人が簡単にアップ出来る。そして、今から行う本番ショーにはオレの息子がユキの小さい穴に挿っては出るということが繰り返し行われる。  オレにはそんな過去はないが――黒歴史ならたくさん有るが――過去に出演した、顔出し本番AVが動画になってネットで出回ってしまったという元同僚もいた。もう店を替わってしまったが。 「大丈夫で御座います。このカメラは卓上に置いてあるタブレットとしか連動しておりませんし、ショーが終われば24時間後に自動的に消去されます」  本当だろうかと疑ってしまう。するとその表情で察したのだろう、銀行員風のスーツを着た男は何故か詩織莉さんの方を向いて一瞬身体を震わせた。 「女王様のご意向には逆らえませんので……。万が一流出したらココが無くなります」  小指の第一関節辺りを大切そうに擦っている。  つまりは昔風の893社会の習慣にのっとって失敗の責任を取るために小指を詰めるということだろう。  それが何故詩織莉さんを恐ろしそうに見るのかは分からなかったが。 「その約束は違えるなよ」  低い声で言った後にユキの方へと歩み寄った。 「ユキ……少しは落ち着いたか?そして休めたか」  純白の蘭の花の上に突っ伏していたユキの黒い髪を払うと、薄紅色に色づいた頬や、苦しげに顰められた眉が劣情を催してしまう。 「ローションを塗られたところが……熱くて……ジンジンする。  そこが、自分の身体じゃないみたいで……怖い……。  何かで……満たして欲しくって……助けてっ……」  薄紅色に染まった華奢な腕がオレを誘うように伸びてきた。  その五本の指を付け根まで絡めて安心させるように強く繋いだ。そして、半身を起させてから唇を重ねた。  ユキの唇は甘くて熱い呼吸を零しているので、上唇を軽く噛んだ。  そして、ピンと立った乳首を弾いては宥めるように転がした。 「ああっ……いっいっ……。はあっ……」  肌理の細かい肌が紅色に染まってとても綺麗だった。尤もオレが見えるのは顔だけだったが。  こういう時に客用のタブレットが欲しくなる。しかし、無いものは仕方ないので、行為を続けることにした。  下半身を密着させると、ユキのモノも微かに立ち上がっている。  さっきまでは、乳首も性感帯でなかったようだが、今では催淫剤入りのローションのせいなのか、オレの指が弾いたり摘まんで上下に動かしたりする毎にユキの可愛い男根もビクビクと震えて少し大きくなってくる。  オレのと擦り合わせると熱く湿った淫らな音が響いている。 「ああっ……イイっ……。リョウさんっ……。気持ちイイよぉっ……」  ユキの声も甘く濡れて、胡蝶蘭のベッドの上に滴っていくような感じだった。 「どこが良い?どこをもっと可愛がって欲しいんだ?」  ツンと立ち上がった乳首はローションの輝きを加えて紅色に淫らに光っている。 「全部良い……けどっ……。穴の中……も、触って……」  ユキに使われた催淫剤はかなり強力なモノだったのか、ユキの紅く染まった目蓋とか濡れた眼差しが蠱惑的に揺れている。  観客席の方へとユキの身体を反転させて、皆に見えるように双丘を手で開いて、その真ん中の可愛い穴にオレの指がそっと挿っていく様子を見えるようにした。 「そうだ……コツは掴んだようだな……。小さな穴が美味そうに指を飲み込んでいく。  オレの指がもっと動けるように……」   もう片方の手で二つの乳首を交互に強く弾いては、埋めた指を二本から三本へと増やしていった。そして舌でユキの先端部分を小刻みに舐めながら唇全体でくびれの部分を強く吸った。不本意とはいえショーなので、観客にも聞こえるように派手なリップ音を立てながら。 「あんっ……中も擦れて気持ち良いっ……」  ユキの足が歓迎するように大きく開いた。  それに気を良くして、手では孔と乳首を、そして口では小さな果実のような二つの玉を代わる代わる口の中に入れて強く吸った。頬を窄めるほどの力で。 「ああっ……イイっ……。こんなの……初めてっ……」  ユキの華奢な指が自分の息子を持って激しい勢いで擦っている。  行為というよりも何だか自慰を覗き見ているような背徳感すら覚えて、頭の中が熱く滾ってくる。  四本目を挿れると可憐な穴は貪欲な感じで可憐に頬張ってくれた。 「イイっ……もう……出ちゃうっ……かもっ……」  若いからという理由もあるだろうが、ユキの身体はしっかりと愛撫を快感に変える技を覚えたようだった。  頭もそうだが身体もとても覚えも良いようだ。 「もう一度、一人で絶頂を極めるか?」  ユキの手淫で張り詰めたソコはビクビクと動いている。吐精も可能な程度には。 「んっ……。リョウさんの、大きくて長いのをっ……、穴の中に……挿れて……欲しいっ」  自らの雫で指を濡らしたユキの華奢な指がオレの物を先端から根元まで擦っていくのも気持ち良かった。 「分かった。両手を床に付けて、腰をなるべく高く上げろ……。  観客にも見えるように……そうだ」

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