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第28話

 白い胡蝶蘭の上のユキの身体はまるで「眠れる森の美女」といった感じだった。  それも身体にたっぷりと情事の余韻を残して甘く瑞々しく薫る点ではそんな童話のお姫様よりも綺麗だ。 「ユキ、とても良かった……。それに……愛している、心も身体も全部……  ――もう少し腰を上げて、足を開いた方が良いな」  薄紅色に染まった耳朶を甘く噛みながら最後の部分は客の耳に入らないように囁いた。 「僕も、リョウのこと、大好きだ……よ。――分かった」  耳朶から唇へとオレの唇を移動させるのと同時に、先程よりも紅を濃くした可憐な乳首を摘まんで捻った。 「あっ……ん。それも気持ち良い……。もっと、強くして」  甘く蕩けた声を上げて背筋を反らしている。感じているのは確かだろうが、足を開く口実を作っているような感じだった。 「ブラボー!桃のような尻の間から、遣い込んでないのが分かる肛門のピンク色、そこから白いエキスが垂れているのも堪らない眺めだ!!  それに、あの梅の花のような乳首も……」  美容外科クリニック経営の客が肉太の手で拍手している。その横で扇情的に着衣を纏ったジャニー○系の青年が「散々使い込んできたのは誰なのだよ」と頬を膨らませていた。  確かにボタンをはだけた青年の乳首はやや黒ずんでいるのが分かった。 「いや、感度が上がって良かったじゃないか?」  太い指で乳首を弾くと「ああっ……」と乱れた声が上がった。  こちらも負けじと、ユキの紅色の小さい乳首を人差し指と中指で摘まんで捻りながら先端部分を人差し指の原で撫でる。もう片方の可憐な突起には舌全体を丸く転がした。 「リョウっ……。それとても……イイっ!!」  赤紫の胡蝶蘭のような嬌声が可憐に揺れている。ただ、ユキもショーであることは分かっているのだろう。胡蝶蘭の床に付けた蝶の羽のような足の裏を羽ばたくような感じで広げて腰を高く掲げて愛し合った証しの白いエキスの滴った場所を客席へと見せようとしている。  それを手伝おうと、空いた手でしとどに濡れた門を捲り上げて二本の指を挿れて、Vの角度を広げた。 「ああんっ……。もっと零れちゃう……。ただ、リョウ……、もう少し中にっ……」  オレからは当然見えないが、ユキの露を宿した桃のような尻の門からは白いエキスが零れて赤紫の胡蝶蘭の上に転がり落ちているのだろう。指を濡らし続けている感触でも分かった。 「指で擦って欲しいトコまで腰を落とせば良い……」  ユキが求めているのは前立腺への刺激だろうから。  それに行為を知って咲き初めた花のような身体が自らの快楽を求めて動くというのも観客的にも「オイシイ」眺めに違いない。  ユキが華奢な腰を動かして、オレの指が前立腺に当たるようにする。 「あっ…んっ……気持ち良い……ようっ!!」  小刻みに動くユキの身体は、当然Vの角度を広げては観客の方へと白い露を宿した赤い場所を見せつけるように動いている。 「ダメっ……またっ……逝くっ……。ああんっ……!!」  ユキの甘く濡れた声が切羽詰まっている。  華奢な身体を観客席の方へと向けてオレの票足を絡めて閉じられないようにしてから、いわゆる背面座位の形を取った。 「んっ……。ダメっ……。リョウのおっきくて硬いの……。ああっ」  オレの腰を上げる動きと乳首を強く摘まんだ動きが観客席の嘆声を誘っている。そしてユキの可憐に勃ち上がったモノにも。 「あっ!!逝くっ」  大きく震えた身体だったが、白いエキスをばら撒いた気配はなかった。それどころか、甘く高い声を立てながら胡蝶蘭の艶やかさで震えているだけだった。 「こんんなの……。知らないっ……。ああっ……んっ……」  ユキの顔が未知の悦楽に戸惑ってオレの方へと向けられた。  そのより紅く染まった唇を吸った後に、ユキの「その顔」を鑑賞した。和風の凛とした顔立ちが水を含んだ紅い砂糖菓子のように蕩け続けているのも物凄くそそる。 「前立腺の刺激だけでイケるようになったということだ……。  ずっと絶頂感が続いているだろう?」  司会者がやっと役目を思い出したのか、マイクを握って話しだした。 「いわゆるメス行きというものですね。一回出してお仕舞いというのが男性の習性ですが、女性の絶頂のように絶頂がずっと続く上に出すこともありません。  ほら花の芯のようなユキの息子は立ったままで御座います。  皆様も噂に聞いたことは有るかと思いますが、なかなかお目に掛かれない状況だと思いますが……」  その通りといった感じで客席から万雷の拍手が起こった。 「ユキ、そこまで感じてくれて嬉しい」  乾いた絶頂は身体と心のコンディションで起こるとも言われている。こういった見世物という最悪とも言える状況で逝き続けることはオレにも想定外だし、それに相互の信頼とも相俟ってのことだ。 「ああっ……んっ……台風の時のような……おっきな波が……立て続けに弾けるっ……感じっ……」  ユキの薄紅色の唇がしどけなく開かれて口の端から銀の雫が細い滝のように流れているのも絶品だった。 「咲きたての薔薇のように初々しいのに胡蝶蘭の妖艶さも醸し出している……。あれがメス行きという魔性だな……。初めて拝ませて貰った」  感心したように葉巻をくゆらしていた男が感想を漏らす。 「リョウも……動いてっ……ああっ……んっ」  ユキが耐えきれなくなったのか、自ら腰を上下に振っている。 「あんなに法悦を味わう顔は初めて見た。しかも、赤い乳首を弄られながら貪欲に腰を振りたてる様子も……。よほどに止めの一撃が欲しいのだろう……。あんなに腰を振って誘うのも健気で優美だな」  葉巻の煙と共に吐き出された言葉が会場の総意のようだった。 「これっ……怖いっ……どうしたら止まるの?」  ユキの当惑気に煌めいた甘い声が胡蝶蘭の上に落ちていく。

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