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……そんな

××× モヤモヤした気持ちのまま土日をやり過ごし、月曜日の朝を迎えた。 ──今更、大空にどんな顔をして会えばいいか解らなくて。 席に着き、静かに背中を丸めて俯く。 「……えー、」 遅れて教室に入り、教卓の前に立った、神妙な面持ちの担任。いつもと違う雰囲気を察したのか、ざわざわと騒がしかった教室がシン…と静まる。 「城崎くんの事だが、……今日未明、息を引き取ったそうだ」 先生の言葉に、教室内の空気が一変する。 「金曜日の夕方……四時頃。 原付バイクで走行中に、信号無視をしたダンプに跳ねられて……」 そこまで言った所で、佐藤さんがわぁっ、と声を上げて泣き崩れた。 それを皮切りに、教室内はざわざわとざわめき立つ。 「………」 信じ……られなかった。 だって、その時間より後………僕は、ずぶ濡れの大空と、会っていたのだから。 ……この教室で。 「もし私が、『送って』って、我が儘言わなければ……」 「……そんな事、ないよ……」 「栞のせいじゃないから」 ハンカチで目元を押さえ嗚咽を繰り返す佐藤さんに、周りが顔を突き合わせ、慰めの声を掛ける。 「……おい、大丈夫か?」 振り返った今井が、放心状態の僕に声を掛ける。 「え……」 「後で、話がある」 くしゃくしゃになった、ハンドタオル。それを机上に置かれ、初めて僕が声も無く泣いていた事に気付かされた。

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