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第6話 狭くて硬いよ、机はよっ

龍ヶ崎の執拗なキスから、やっと解放されたけど。 オレは酸欠ぎみで、荒い呼吸を繰り返していた。 息を整えながら、首の痛みに手をそえたら、 「うわぁっ!」 龍ヶ崎に上体を机におさえつけられた。 あおむけの体勢。 マウントポジションをとられたのだ。 足裏が床から浮いていて、下半身が宙ぶらりんで おぼつかない。 机に押しつけられた背中が痛い。 頭がちょっとしか机にのっていなくて、首がやられる。 レスラーのように首を(きた)えなくてはならない、本気で思った。 のしかかってきた龍ヶ崎の肩をつかんで押した。 力が思うように入らなくて、押し返せない。 オレは必死なんだけど、龍ヶ崎にはじゃれついてるぐらいの抵抗にしかならないはずだ。 机の幅が狭くて、大きく身動きがとれない。 だって机から落ちそうになるからだ。 「やだっ!」 と、オレ。 「うるさいよ」 濡れたオレの唇を、龍ヶ崎の親指がゆっくりとなぞっていく。 首をふってあらがうが、オレの口元から指が離れない。 「くっ…ん」 きれいな指が、歯列をわって口内に入ってきた。 「噛んだら……わかるよね」 と、龍ヶ崎。 噛むな、と(おど)された。 口の中をさわられいく。 指が2本にふやされ、口は閉じられない。 「いやらしい顔」 そう言われたけど、ゴムの袋をくわえたおまえの方がとんでもなくエロいわ。

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