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第13話 偶然? デバガメ?

オレの体から離れていった龍ヶ崎。 素早く身仕度を整える龍ヶ崎を、ぼんやりと見ていた。 「ほら」 オレのパンツとズボンを腹に投げてきた。 えっと、 とりあえず、解放されたんだよな。 オレは、のっそりと起き上がり、机の上に座り直して、服を着た。 こっそり、大事なトコからはずしたゴムをズボンのポケットに入れた。 だって、教室のゴミ箱に捨てるわけにもいかないし。 使用済みだけど未使用というもの。 用途的には不的確な使われ方をして、役目をまっとうしてないもの。 …………なんだかなぁ。 「いくよ」 どこに? 聞いたら、蹴られそう。 「どんくさい」 龍ヶ崎にため息をつかれ、腕を引かれた。 歩き出した龍ヶ崎にひきずらるかたちで、ついていく。 教室を出たら、人がいて、ぎょっとした。 その生徒は、龍ヶ崎に会釈したけど、それを完全に無視して歩いていく。 「知り合い?」 と、オレ。 龍ヶ崎が立ち止まって、振り向いた。 「見られた、とか思わないの?」 「まさか」 思わわず、笑ってしまった。 「さっきの子、そんな趣味あんの?」 龍ヶ崎は端正な顔をゆがめた。 「……あんたって、ほんとに危機感ないよね」

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