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第24話 媚薬、使われました(2ヶ月前、4)
オレは先輩の小さな唇をむさぼった。
舌を差し入れると、積極的にからめてきた。
口内を堪能していると、急に体がほてってきた。
鼓動が速い。
体に熱がたまってくる感じがして。
これからの行為に期待しすぎで、
興奮してんのか、オレ?
ダイレクトに主張してるんだけど、
オレのアレが!
やれる、
て、期待しすぎ、だ。
キスだけで、はち切れそうになるなんて。
そんなに飢 えてんのかよ……。
先輩はかなりキスがうまくて。
体に異変を感じたオレが、ひきぎみにしていても、キスをやめようとしない。
マジ?
ヤバい。
……いまにも漏らしそうになってる。
強制的に先輩から離れた。
「あ…なんか、へん」
て、言ったら、
「やっと効いてきた。速効性だっていってたのに、時間かかるんだから」
「……え?」
「さっきの飴、媚薬入りなんだよねー」
なるほど。
体の急激な変化の理由がわかって、まずはひと安心だ。
いつもより興奮してるのは、そのせいだったんだ。
「……そんなもん使わなくても、先輩が相手なら即効……たつけど」
「当たり前のこと言わないでよ」
「はい?」
「僕がせまって、堕ちない人なんていないんだから」
先輩の口調が、なんか違ってない?
「……じゃあ、どうして?」
と、オレ。
「抵抗されたくないから」
「…そんなこと、するわけ…ない、のに」
なんだこれ?
話すだけなのに、息がきれる。
「本当に?」
「えぇ…」
先輩はオレの背中にまわって、抱きついてきた。
先輩は背中が好きなのかな?
さっきもオレの背中さわってたし。
なんてのんきなことを思ってたら、先輩に両手を後ろに引っ張られた。
そして、先輩は素早くオレのネクタイで、オレの両手をしばった。
「えっ?」
なに、これ。
意味わかんないですけど。
オレが振りむくのと、
先輩がオレのベルトを外すのが、
ほぼ同時だった。
「先輩?」
「桜井くん、力ありそうだから。あとで、ほどいてあげるから少しだけ我慢してね」
先輩には悪びれた様子は、まったくなく。
ニコリと笑って、
オレのズボンのジッパーをおろした。
「すっごい。おおきい」
言葉尻にハートが飛んでそうな勢いで、言われた。
此花先輩の魅力は、半端ないけど。
薬の威力、
これ、
絶大。
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