29 / 59

第28話 勘弁してください(2ヶ月前、8)※

「……むり……だしたい」 いきたくて、 だしたくて、 仕方なくて。 「お願い、手ぇ…離して……」 泣きながら、先輩に頼んだ。 なりふりなんて、かまっていられなかった。 「ほんと、かわいいね」 と言って、オレを床に突き飛ばした。 「あっ……いつ……んんん」 背中を強く打ったけど、それさえ、快楽を増長させる材料になった。 後ろで縛られている手が、ちょうど腰の下になり、お尻が少し浮くような格好になってしまった。 かなり、 恥ずかしい。 太股にまつわりついていたズボンとパンツを、膝までさげられた。 足の動きが制限されて、動かしづらい。 いっそのこと、全部脱いだ方が、自由になれる。 右膝を曲げて脱ごうとしたら、 「うわあっ!」 太股に先輩が座ってきた。 痛い! 先輩は軽いはずなのに、変なところに座ってるから、マジで痛いっ! だあぁっと涙があふれた。 「やっ、あ、んっ……」 内腿をさわられた。 性感帯をいじられてもないのに、 どろどろになっているアレが、 ビクンビクンと動く。 でる。 ようやく解放される欲に自然と口許がゆるんだ。 先輩のぎらついた目が、かすんだ視界をおおってきた。 「きみ、ホントに、タチ?」 そうだよ、 と、 言おうとして、かすかに口を開けた時、 「……エロすぎ」 と、言った先輩の相貌が肉食獣のそれ。 獲物を狙うライオンを見ながら、 イっちゃうオレは、 かなりイカれてるけと、 気持ちがいいんだもん。 とまんない。

ともだちにシェアしよう!