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第34話 お姫様抱っこされました(2ヶ月前、14)

今朝は昇降口で新学年のクラス確認をして、第一体育館で始業式に出席した。 その後、新しいクラスの2年4組で自己紹介とHRをすまして、今に至ってます。 龍ヶ崎とは、今日初めてクラスメイトになった。 だけど、 話したことがない、と思う。 こんな派手な人と話してたら、覚えていない方がおかしいし。 めちゃ気まずい。 オレはずっと下半身をさらけ出したままだったのを、いまさらだか、隠したくて。 胸も丸見えだし。 「くっんん」 体をねじったら、変な声がでた。 「そのまんまじゃ辛いでしょ?」 龍ヶ崎がハンカチを外そうと、手を伸ばしてきた。 「ら、めぇ……」 快楽に溺れた体が、すぐに通常モードにならない。 しゃべるだけで、肩で息をしてしまう。 「出さないのがいいの? マジでソッチ系?」 「……ちら…つぅ」 「だったらそれ取らないと。そこの色、変わっちゃってるよ」 「取った……でら…うん」 ちゃんとしゃべれないけど、通じてよかった。 「だから取るんだよ」 龍ヶ崎に苛立ったように言われた。 「き、ちゃな……から。るがぁさ…が、よごっ……れる」 「そこ気にするとこ?」 オレがうなづいたら、 「どうすんの、それ?」 「……手ぇ、はずゅ…し、て」 ねっころがったまま、龍ヶ崎に背中を向けると、ネクタイを外してくれた。 オレは上体を起こした。 一つ一つの動作に時間がかかってしまう。 息切れしながら、アレを縛っているハンカチを取ろうとしたけど。 長い時間、体の下敷きになって重みにたえていたせいで、しびれていて指の動きが悪い。 うまく力が入らない。 簡単にむすばれているだけなのに、なかなか外せない。 「媚薬ってこれ?」 龍ヶ崎が小さな赤い袋を見せてきた。 「わか……にゃい」 「赤い飴?」 問いかけに、コクンとうなづいた。 「あっ…ゎあぁ……」 龍ヶ崎がオレにさわってきた。 それだけで変な声がでてしまう。 龍ヶ崎はオレの声なんか気にせずに、ズボンとパンツを素早くはかしてくれた。 でも、アレにハンカチがまかれて大きなままだから、ファスナーはあげられなかった。 肌着とシャツを下ろされた。 ふれられるたびに、体が過剰に反応して、変な声がでるけど、龍ヶ崎は淡々と作業してくれたから、助かった。 オレのジャケットを脱がすと、それをオレの頭にかぶせた。 「にゃに?」 「そんな顔を見せないでよ」 泣きじゃくって汚れたオレの顔。 かなり醜いはず。 見たくないのが、当たり前の反応だ。 龍ヶ崎は、オレの両腕を持ち上げ龍ヶ崎の首にまわさせた。 「ちょっ、いららっ」 背中と膝に腕を入れられ、龍ヶ崎に抱き上げられた。 横抱き。 世間一般には、 お姫様抱っこと呼ばれている、それだ。

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