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第37話 顔射シテシマイマシタ(2ヶ月前、17)

スプリングが沈んだ。 龍ヶ崎がベッドにのりあげてきたからだ。 ジャケットをとられた。 目の前には、 冷たく思えるほどの整った顔があった。 「……トイレ…きら、い」 「おしっこ?」 思わず、龍ヶ崎を凝視してしまった。 この、恐ろしくきれいな顔の持ち主が、 『おしっこ』なんて、言っていいのかよ? 「ちら…イレで……にゅく」 龍ヶ崎の眉間にくっきりと皺がよった。 「ここで出せばいい」 オレは首を横にふった。 その時にベッドの端が見えた。 このベッド、デカイ。 自分の寮のベッドはなぜかダブルだけど、それより、大きい。 クィーンサイズっていうやつか? いったい、何人で仮眠するつもりで用意してんだ? 窓にはレースのカーテンがかかっているが、室内は明るかった。 ベッドが大きすぎるせいか、見たまんまそれしかない部屋。 寝るだけの空間だった。 「やぁら、トイ……いくん」 オレはベッドの端に寝かされていたから、龍ヶ崎を押し退けて、起きあがった。 床に足をつけて、立ちあがったけど、 とたんに、床に座り込んでしまった。 足にまったく力が入らなかった。 歩くどころか、立ちあがることもできなかった。 龍ヶ崎がベッドから降り、見下ろしてきた。 「立てないのに?」 と、龍ヶ崎。 「……はって、いっ……」 「時間の無駄」 「あっ……」 龍ヶ崎に腕をつかまれ、上体を引きあげられた。 膝立になってしまう。 「ちょっ……」 肌着をたくしあげられた。 「……はぁ」 シャツごと首からずっぽりと脱がされた。 龍ヶ崎にさわられるたびに、声がでてしまう。 「りゅ……う、やんっ……」 袖のボタンをはずされ、左右の腕から袖をぬかれ、上体を裸にされた。 「く…っん……」 龍ヶ崎は足で、オレのファスナーをしていない膨らんだままのズボンをずり下ろした。 オレの先走りでシミができ、色が変わっているボクサーパンツを、龍ヶ崎がグイグイと足でおしてくる。 「ひやあっ……!」 「ねぇ、こんなことされても、萎えないんだ」 「りゅ…やめっ……」 オレは腕を放され、膝立ちが維持できすに座り込んだ。 「パンツ脱いで」 「……や」 「とことん手間をかけやすんだね」 龍ヶ崎はオレの前にしゃがんできた。 「脱がないんだったら、はいたままでいいよ」 オレのパンツの中に、龍ヶ崎が手を入れてきた。 「ちょ……やらぁ」 パンツをずらされ、縛られたアレが外にだされた。 「りゅうっ…がさ、やめっ!」 龍ヶ崎はピンクのハンカチをはずした。 「やあっ……!ああっん…んんんんゎ……」 とても、 気持ちがよくって、 甲高い声がでてしまう。 とめようとしても、押さえられなくて。 オレが付き合った恋人たちが、エッチの最中に出していた喘ぎ声と変わりないような甘い声だ。 オレ、こんな、声、だしたことない。 かっと顔が熱くなった。 何度も何度も昂らされて焦らされて。 だしたくて、頭がおかしくなるほどだった。 どうしようもなく吐きだしたかった欲の塊が、やっとのことで解放されたのだ。 あまりの快感に目をつぶっていたようで、ぼんやりと目を開けた。 「えっ?」 龍ヶ崎の人形のようなきれいな顔に、 ついている白濁液。 制服の紺のジャケットにも、 所々、飛び散っていた。 無表情でオレを見返してくる龍ヶ崎が、 かなり、怖い。 オレのだした精液がドロリと、龍ヶ崎の白い頬をつたっていく。 とっさに、 拭き取ろうと手を伸ばしたら、 龍ヶ崎につかまれた。

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