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日置くんはコスってほしい8
なんだろう、この緊張感。
つられてこっちも緊張してくる。
妙に静寂な瞬間が訪れた。
レトロな和室に、スカートをまくり上げた少女 と、正座で手を震わせてパンツに手を伸ばすイケメン…。
妙な緊張感に、二人、顔を赤くして……。
なぜこんな空気感になってるのかわからない。
けど、いつまでも自分でスカートをまくり上げた状態で、脱がされるのをじっと待っているなんて、たまらなく恥ずかしい。
「サツマ…あんまり、じらさないで。恥ずかしいよ」
「イ…イブちゃん…ホントにいいの?」
「…早くしないなら、もう、こんなことやめる」
ちょっと及び腰になったオレにハッと息を呑んで、日置が手を震わせたままカボチャパンツを下ろし始めた。
柔かな白い布が、そろそろとオレの両のフトモモをなでながら下りて行く。
くすぐったいような、もどかしいような感触にまじって、日置の吐息までがオレのフトモモをくすぐった。
ああぅ、もう。ムズムズする。
自分で下着を脱ぐときは一瞬だ。布が肌を滑る感覚なんか気にしたこともない。
他人にゆっくりと脱がされるのがこんなに違うなんて思わなかった…。
「ん!…サツマ…やだ…。くすぐったいし…そんな、まじまじと見られたら恥ずかしい」
「あ…ゴメン。でも、見ないのは無理だ」
膝までパンツを下ろして、日置が一旦手を放した。
「イブちゃん…これ、見せパンってことは…イブちゃんは見えても良いって思ってるってことだよね?」
「え…、別に見せたいわけじゃないけど、見えてもしょうがない…のかな」
「…写真撮っていい?」
「それは、ダメだって言っただろ?」
「パパパパ…パンツは今の位置で…スカートは、さっき撮影OKだったとこまで、少し下げてからなら…ダメかな?あ、いや、下げないともっと嬉しいけど…」
「????」
カボチャパンツの下の男物の下着を見てしまったら、やっぱり萎えたんだろうと思って、とりあえず膝の見せパンはそのままに、スカートを少し下げ本当の下着は見えないように隠した。
するとソレを撮影OKという意味だと解釈したのか、日置がカメラに飛びついた。
シャッターを切りながら、ぽわぽわとしただらしない微笑みを浮かべてる。
なんだか恥ずかしくて足をもぞもぞとさせると、膝に留まったままくしゅくしゅとたわんだカボチャパンツに肌をくすぐられる。
くすぐったさに顔をしかめたら、日置がまた喜んだ。
何を喜んでるのかわからない。日置の視線から逃れるようにちょっと顔を背けた。
「はぁ…イブちゃんかわいらしい……」
オレ一人が恥ずかしがっていて、日置は幸せそうにうっとりとした声を出している。
ちょっとムカついた。
「もう…ヤダ」
オレの不満の声に、また日置が嬉しそうな顔をした。
ムカつく。
「サツマ、もうおしまい。満足しただろ」
スカートからぱっと手を離すと、日置が慌てた。
「え…あ…おしまいって…」
カボチャパンツを引きあげようとするオレの手を、日置が必死で押しとどめる。
「今の写真…どういうイメージなわけ?なんであんな嬉しそうだったんだ?」
「え…それはイブちゃんがかわいいから」
「それだけ?なんかすごいだらしない顔してた」
そう言うと日置が自分の顔をパンっと軽く叩いてから引き締めるように撫でた。
「どんな写真になってんの?」
「…………」
言葉で説明する代わりに、日置がカメラのモニタに今撮った写真を表示させた。
………あー。
コレは、たしかに…ニタニタするかもしれない。
画面にはオレのイメージとは全く違う『イブ』が写っていた。
幻想的な光と影の中、白い下着を膝まで下ろして、恥ずかしげに横を向き、不本意そうにスカートをまくり上げている。
膝をモジモジとさせているのだろうというのもよくわかった。
写真では、確かに恥ずかしげに命令に従っている少女のように見える。
さらに、下着を下ろしているのだから、スカートの中では何もつけていない恥部が晒されているのだと、見た人は勝手に想像するだろう。
「サツマのエッチ」
「…それは…うん。そうだけど。…イブちゃんが可愛いから」
子供みたいな口調でオレのせいにする。
「もう満足?」
「えっ、写真はね。でもっ、その…さっきの続き…と言うか、イブちゃんがその気になってくれる…ように頑張るから。その……」
おずおずと、控えめにオレの腰に手を回した。
ものすごくぎこちない手つき。
モテメンのくせに、すっかり童貞に戻ってしまったみたいだ。
そんな日置のたどたどしさが可愛くて、オレから日置の身体に腰をぴたりとくっつけた。
「オレをその気にさせるなんて言いながら、サツマの方が元気になっちゃってる」
「あ…これは…。当然だろ?好きな子のエッチな姿見てるんだから、こうならない方がおかしい」
開き直るように言ってるくせに、顔は恥ずかしそうに歪んでる。
コイツ、ほんと、イブに対してはピュアなんだな。
股間のモノはグイグイと元気にオレを押してきてるけど。
遠慮がちに腰に添えられていた手が、そっとオレの背中を包み、そのままぎゅっと抱きしめられた。
「イブちゃん…好きだ」
ついさっき会ったばかりのヤツに、よくここまで入れ込めるもんだな。
皮肉なことを思いながらも、オレは日置に抱きしめられるのがイヤじゃなかった。
いや、むしろ心地いい。
ていうか……。
ピュアなようでいて、欲情を押しとどめられず、すがるようにオレを抱きしめる日置が可愛くて…。
いっそこのまま押し倒してしまいたいくらいだ。
あれ?どちらかと言えば、オレの方がヤバくないか?
アイツにとっては初めて会ったイブちゃんだけど、オレにとってはよく知ってる日置だ。
ずっと一緒のバイトで見慣れてる男に、急に欲情なんてよくできたもんだな…。
自分で自分を皮肉る。
さっきから日置がオレにキスしようとしてはやめ、スカートの中に手を入れようとしては躊躇し、さらに下着の中に手を入れようとしては手を彷徨わせている。
なかなかにヘタレだな、日置。
「タイムアウトしちゃうぞ?サツマ、イブのおチンチン舐めたかったんじゃないの?」
日置がわかりやすく唾を呑み込んだ。
「い、…い、いいのっ?」
「サツマのと同じくらい元気にさせることができたら、ご褒美に舐めさせてあげる」
そういう、約束だっただろ?
さすがにヘタレ過ぎてオレもじれてきた。
スカートの中でもぞもぞと捉えそころのない動きを繰り返していた日置の手を掴んで、股間にそっと触れさせる。
「オレのココに、早くサツマのお口に入りたいなって思わせてよ」
耳に口を寄せて言うと、あきらかにハァハァと日置の息が荒くなった。
なんか、コイツ、ほんと童貞臭い。
モテメンが童貞に戻ってしまうくらい『イブ』のこと好きってことなのか。
ハァハァ言うばかりでなかなか手を動かさないので、股間に持っていった手をオレが掴んで動かす。
少し反応を示したのを確認して、やっと日置がオレのモノをしごき始めた。
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