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日置くんはご褒美チュウ11/日置くんはマニュアルの罠にハマる

今日、今日、今日! とうとう今日、ラブちゃんがウチに来る。 大学からアパートまで走るように帰ってきてしまった。 真っ先にシャワーを浴びて、ラブちゃんを迎える準備をする。 そして、再びラブちゃんからのメールを見た。 ラブちゃんは『国分くんが悪戯で送っちゃって』なんて言っていたけど、俺はどう考えても国分くんがあんな悪戯をするようには思えなくて、結局メッセージを保存した上に、画面も写真に撮ってしまった。 そして、時間があればいつまででも眺めてしまっている。 === ボクの一番大切なモノをキミにあげる♡♡♡ 一晩ずっと離さないからな♡♡♡ === っっはぁーーーー。 例え本当に悪戯だったとしても、俺はラブちゃんから送られたものだと信じたい。 とにかく今日、俺はラブちゃんと初めて本当に結ばれるんだ。 ドキドキする。 痛かったりするんだろうか?とか考えなくもないけど、それすら楽しみで、むしろ………。 あああああああああ……。 気持ち悪いとか、一発でもう飽きたって言われたらどうしよう。 とにかくそれが心配で、怖い。 準備はこれで大丈夫だろうか。 あのメッセージの内容からして、今日は間違いなくラブちゃんと……。 ラブちゃんに言われて用意したコンドーム。 ネット調べると必要だと書かれていたのでローションも。 どれにすればいいのかわからずに、ネットでレビューを読みまくって、それでもよくわからずに結局数種類買った。 通販の購入ボタンを押すだけで、緊張で死ぬかと思った。 一応、実際に装着して使用感も確認してみた。 最初は『俺はひとりで一体なにやってるんだろう』と思っていたのに、ラブちゃんのモノもこんな風に……なんて想像すると、まぁまぁ……いや、かなりドキドキしてしまった……。 ベッドにシーツと同色のモスグリーンのバスタオルを敷いて、ベッドサイドにはタオルと濡れタオル、ティッシュにウエットティッシュ。 事後の水分補給で冷蔵庫にお茶、ウーロン茶、スポーツドリンク、ビール、発泡酒。 これだけ揃えればさすがに不足は無いだろう。 ウエルカムドリンクとして、マムシドリンク……とか……いや、いらないよな。 どんだけしたがってるんだってドン引きされてしまう。 それから、ベッドの横の壁に貼っていた、ラブちゃんのコスプレ写真は外した。 ラブちゃんとアレやコレやしながらコスプレラブちゃんの写真が視界に入ると、間違いなくキャパオーバーになって混乱してしまう。 忘れちゃいけない、ラブちゃんの部屋着。 知り合いの女の子に『すごくいいから』と教えてもらった柔軟剤でふわふわに仕上げた。 香りもいいし、着心地もいいはずだ。 もちろん靴下も完璧。部屋着とお揃いに見えるつま先の開いたフワフワハイソックス。 これを着たラブちゃんをギュッと抱きしめたら……。 はぁ……いい香りだ。これにラブちゃんの体臭が混じって。……ふううぅ。想像だけで蕩けそうだ。 二人の初めての記念に部屋着のラブちゃんの写真を撮りたい……なんて妄想はするけど、実際はそんな余裕なんかないだろうな。 準備は万端。 いや、もう一度考えろ…なにか忘れてないか? ……もう一回シャワー浴びようか……。 いや、ラブちゃんと食事の待ち合わせをしてるんだ、そんな暇はない。 でも、もう一回シャワーで抜いといた方が落ち着けるかも? だから、そんな暇はない。 この日の為にネットで調べた、受け入れ初心者のhow-toを必死に思い出す。 喘ぎ声をしっかり聞かせた方がいいとか、どうすれば気持ちがいいのか要望をしっかり伝えた方がいいとか、俺には少し難しそうなテクニックばかりだった。 ちょっと無理そうなので、せめて『ベッドで言えば燃える』というセリフだけでも……と頭にたたき込んだ。 『たまんねー。ケツでイキそうっす!』 『デカマラでガン掘りして欲しいっす!』 『ケツん中にドロドロに濃い種をぶっ込んでほしいっす!』 しかし、このセリフを言ったとして、果たして本当にラブちゃんがその気になってくれるのか。 脳裏に浮かんだのは、半笑いで顔を引きつらせるラブちゃんだ。 ラブちゃんはあくまでちょっとエッチな処女天使であってド淫乱なマッチョゲイじゃない。 このセリフは口にしてはいけない爆弾なんじゃないか……? またマニュアルの罠にかかってる気がする。 しっかり受け入れられるよう、身体も慣らしておいた方がいいらしいが、ココだけはどこまですれば準備万端なのか……。 とはいえラブちゃんの前で泣き言を言うわけにはいかない。 そう、ダンディズムとはやせ我慢。 たとえどんなに苦しくとも、余裕の表情を保ちつづけなければ。 経験の少ない二十代のうちは、多くの失敗を重ね、それを糧としてダンディの素養を磨いていく……。 だったかな……って、ああ、だからここは失敗できないとこなんだ。 そもそも俺はダンディじゃなくてラブちゃんに愛される男になりたいのに。 ああ、緊張しすぎて、完全に自分を見失ってる……。 ◇ ラブちゃんと待ち合せ、近所の居酒屋に行った。 軽く食べて飲んで、ほろ酔いのラブちゃんの愛らしさはすさまじい。 桜色の頬でニコニコ笑って、たまに俺の手をキューッと握ってくる。 今日のラブちゃんは俺の大好きなベージュのハーフパンツ。 ラブちゃんのふくらはぎが一番綺麗に見える丈だ。 その姿だけで頭に血が上る。 俺の緊張をほぐすつもりで飲め飲めと言ってくるけど、飲んでも酔えない。 それにビールの利尿作用等が頭をよぎり、いざと言う時に粗相をしてしまったら……と怖くなって量もすすまない。 それでもご機嫌なラブちゃんを見ているだけで幸せで、頬がだらしなく緩んでしまう。 居酒屋からウチまでの五分間、人通りの少ない夜道を二人で歩く。 Tシャツから伸びるラブちゃんのしなやかな腕が、俺の腕にするりと絡んだ。 夜とはいえ、そこそこ暑い。 ラブちゃんの肌は心地よい湿り気を帯びていて、俺の体温は一気に上がった。 ラブちゃんは汗のかき方も慎ましい。 けど、逆に汗っかきだったとしても、俺はそれを可愛いらしく思ってしまうに違いない。 さっきまでビールで全く酔えなかったのに、ラブちゃんと密着しただけで酔いがまわってしまったみたいにフワフワする。 傍から見れば単なる酔っぱらい二人だろう。 それでも、ラブちゃんと腕を組んで歩く、こんな幸せがあるだろうか。 トクントクンと心臓が跳ねる音すら甘く感じる。 部屋に入って靴を脱ぐ。 サッとラブちゃんの身体が離れたのを残念に思った。 けど……。 「ぁ……!?」 俺の身体をグッとドアに押し付けて、ラブちゃんがキスしてきた。 ラブちゃんはビールの味がした。 甘くて、香ばしくて、美味しい……。 いけない……。 余裕ある態度を取ろうと思ってたのに………。 だめだ。 もう、わけが分からない。 ◇ ラブちゃんの身体をギュッと抱きしめて、むさぼるようにキスをして。 肌にふれて。 舌を絡めて。 身体をすり付けて……。 触れる全てが甘く、軽く電流が流れるように痺れる。 温かい身体。 ラブちゃんの手も俺の身体を伝う。 頬をなでられ、腰をなでられ、足が絡む。 キス、キス、キス、キス……。 好きだ。好きだ。好きだ。大好きだ。 「日置、ちょっと落ち着け。苦しいって」 グイッと顔を両手で掴んで離されて、俺はローソファにラブちゃんを押し倒してのしかかっている事に気がついた。 どのくらいそうしていたのかわからない。 ラブちゃんは上半身裸でハーフパンツも脱げかけ。着ていたTシャツは床に落ちていた。 脱がしたような記憶も薄らあるけど曖昧だ。 緊張しすぎで、ふれ合ってるハズのラブちゃんの存在すら、今までどこか夢の中のようにボンヤリしている。 けど、こうやって止められて、やっと生身の存在として感じとれるようになった。 「あ……ゴメン……なさい」 「ぷっ。しょんぼりしすぎだ。そんな落ち込まなくても」 慌てて身体を離したオレを、ラブちゃんが引き寄せてぎゅっと抱きしめてくれる。 慈愛の天使だ……。 ムードも何もなく、動物みたいに(サカ)ってしまった俺にこんな優しくしてくれるだなんて。 「コラ。だから落ち込み過ぎだって。ちょっと落ち着いてもらえれば、積極的に来られるのは、嫌いじゃないし」 おおおお……。ラブちゃんは積極的に来られるのが好き……!! これはラブちゃんに俺を好きになってもらうために非常に重要な情報じゃないか? じゃあ、ここはひとつ積極的に……。 「ら、ラブちゃん、おヒザも舐めてもいいですか?」 あ……あれ? 大笑いされてしまった。 けど……。 ラブちゃんは自分でサッとハーフパンツを脱いで俺の肩に片足をポンと乗っけてくれた。 おおおお……下着一枚のラブちゃん。そして顔の横にはラブちゃんのふくらはぎ。 これはもちろんおヒザを舐めてもいいってことだろう。 しなやかな張りのあるふぐらはぎを手にしてハッと気付いた。 そのままクイっと足を押し上げる。 するとそこに晒されるのは……バスツアーの時に階段で俺を魅了した……膝裏。 「あ…ちょっ……!!それはダメっ!くすぐったい!ダメだって日置!」 くぼんでいる膝裏を舐めると、ラブちゃんが身をよじって両手で隠してしまった。 ああ……嫌がる声が……色っぽい。 ラブちゃんが嫌がるような事は出来るだけしたくない。でも天使を押さえつけ、無理矢理可愛い声を上げさせるなんて……興奮する。 ガードされている膝裏を避け、太ももの後ろ側をねっとりと舐めあげた。 「ひぁっっっ!くすぐったい!ダメだって!」 片手で太ももの後ろを隠されたので、今度は内モモ。 「ん…ぁ……んんっ」 可愛い鼻声で、裏側ほどは嫌がらない。でも舐め続けるとフルフルと足を震わせて、また手で邪魔されてしまった。 けど、ラブちゃんの足は一本だけじゃない。 反対の内モモをネロリと舐めた。 「ひゃ…もう……そういう舐めかた……鼻息もくすぐったいから」 ラブちゃんは仰向けで両足を抱え込むような姿勢になってしまった。 う……これは。 お尻の丸みと股間の膨らみ、太もものコンビネーションがっ。 すごくやらしい……。

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