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日置くんはご褒美チュウ14/日置くんは寝込みを襲う2
「はぁっ……く……ラブちゃん……」
「キツい?」
「……大丈夫」
「ふふっ。……嘘つき」
「んぁ……は」
また、軽く噛まれて同じ場所をぺろりと舐められる。
「もう少ししたら楽になるから。我慢……な?」
「そうなんだ……?わかった」
「ゴメン。知らないし、適当に言った」
へへっと笑うラブちゃんが愛らしくて、俺もつられて『ふはっ』と笑ってしまった。
笑うと少し身体と心の強ばりが取れてきた。
ラブちゃんが半分くらいまで引き抜いて、また押し込む。
するとさっきまでの息苦しさが嘘のようにズル……っと奥に入って行く。
「ラブちゃん、本当に……少し楽になった」
「そっか。良かった」
ニカッといつも通りの笑顔を見せるラブちゃん。
変な感じだ。
今ラブちゃんとセックスをしているはずなのに、ラブちゃんはいつも通りの笑顔で、だけどいつも通りのラブちゃんと繋がっているという事に、俺は泣きそうなくらい感動している。
俺もラブちゃんにニコッと微笑んでみた。
「笑えてない、変な顔だぞ。楽になったっていっても、まだ苦しいよな。でもごめん、その変な顔が可愛いなって思っちゃう」
俺の感動を増すように、ラブちゃんが律動を始めた。
「く……ふくぅ……」
色気のない息を吐く俺の顔を、ラブちゃんが気遣うように見る。
けど、その表情にだんだん色がにじんできた。
「ん……はぁ……はぁっ」
大きく動けるほどに馴染んでくると、ラブちゃんの息が荒くなってきた。
まだ快感まではいかないけれど、中でズルリとラブちゃんのモノがこすれ、ゾクリとくることがある。
「はぁ……はぁっ」
さらに荒くなったラブちゃんの息が、俺の身体をくすぐる。
ああ……ラブちゃんの顔が色っぽい。
吐息も気持ちいい。
俺は荒い息を吐きつつも、息苦しさなんか完全に忘れて、エッチなラブちゃんの表情に夢中になってしまっていた。
ラブちゃんもちょっと夢中になってきてる?
はぁぁ……。
肩に汗もかいている。
目もちょっとトロンとしてて……。
はぁ……はぁ……エロ可愛い……。
現実感が薄れて、まるで録画映像でも観ているような感覚だ。
本当にラブちゃんが俺としているのかどうかすらわからなくなってきた。
不安になってラブちゃんの頬にふれる。
「はぁっ……ん……日置かなり大丈夫になってきたみたいだな。もうキツくない?」
「ウン……大丈夫……」
「『ウン』って……はふっ……なんだよもう、可愛いなぁ」
可愛いという言葉が本当に自分に向けられた言葉なのか不安になって、身体を少し起こしてラブちゃんに顔を近づける。
するとラブちゃんはすぐに俺にキスをしてくれた。
「ん……ちゅっ……はぁ……日置、甘えてる?」
そう聞かれ、甘える事を許可されたような気になった。
ラブちゃんの頭に抱きついて、何度も何度もキスをねだる。
「日置、甘えるとこんなカンジになるのか……」
改めて言われると少し恥ずかしいけど、甘えるのを止められない。
色っぽい顔で薄く笑うラブちゃんの手にスリスリと自分の頬をすり付けた。
ラブちゃんから、またキス……。
キスしながら、ユルユルと腰を動かされると、より『繋がってる』感じがして、たまらなくなった。
自分からラブちゃんの腰に足を絡めてすり付け、手もラブちゃんの全てに触れたくて、じっとりと肌を撫で上げる。
「ラブちゃん……好き」
「ん……」
キスを重ねるほどに想いが増す。
「好き……ラブちゃん」
「はぁ……日置……可愛い」
熱い息を吐いて、ラブちゃんがキュッと俺の舌を吸った。
このまま吸いつくされて、全てラブちゃんのものになってしまいたい。
「ラブちゃん……すき……すき……もっと一つになりたい」
「一つに……なってるだろ?」
「もっと……もっと……。好きだ……ラブちゃん」
ラブちゃんが俺をギュッと抱きしめた。
「日置……。そうだな。オレももっと混じり合うみたいに一つになりたい」
「っ……」
ずっと我慢していた涙がこぼれてしまったのを見られないよう、ラブちゃんにぎゅうっと抱きついた。
そして横を向いてシーツに涙を吸わせる。
ラブちゃんが俺のまぶたにキスをした。
そのまま目尻にもキス。
「あんま、しょっぱくないな」
ふふっと笑う。
全く涙を誤摩化せてなかった。
胸がギュッとして、もうダメだった。
「ラブちゃん……すき……すき……。ほんと、大好きだ」
「ああ……なんで……余計に泣くんだ……」
「泣いてない。水分が押し出されてるだけ」
心は震えてるけど、泣いているわけじゃないんだ。
ラブちゃんを困らせ情けないとは思うけど、感動しすぎて涙腺をコントロールできない。
「も、いいや。好きなだけ泣け」
ラブちゃんは俺の涙を気にしない事に決めたらしい。
俺もそっちの方がありがたい。
軽く唇をふれさせてから、ゆっくり腰を動かし始める。
次第にその動きが速くなった。
さっきまでとはあきらかに違う。
「ん……はぁっはっ……」
ふれるほどの耳元でラブちゃんの荒い息づかいを感じ、それだけで俺の息も上がる。
ラブちゃんの表情と息づかいと身体の熱と……とにかくラブちゃんの反応の全てに夢中になった。
「日置、トロンとした顔してる……気持ち良くなってきた?」
とりあえずコクコクと頷く。
一拍おいてようやく言われた言葉を理解し、じわりじわりと快感が身体に染み込んだ。
ラブちゃんを受け入れている部分に、まだ鈍いけれどジュンジュンとした快感が生まれていた。
認識したとたん、頭が白みそうなほどの幸福感に襲われる。
「オレも、すげ……気持ちいい」
ラブちゃんの言葉に俺の顔がだらしなく緩む。
「ラブちゃんがイクとこ……見たい」
また、甘えきった声が出た。恥ずかしい。
「ん。わかった。でも、もうちょっと楽しませて」
ああ、俺と同じようにちゃんと喜んでくれてるんだ。
ラブちゃんの言葉に、ニヘニヘと顔がゆるんでしてしまう。
「はぁ……ん……ん……ん……!」
小刻みなラブちゃんの動きに合わせ、俺の声も小さく漏れる。
「これ……好き?」
コクコクと頷くとチョンと指で唇をつつかれた。
「日置、コレ……好き?」
「……ぁ……す……すき」
ラブちゃんの催促に小さな声で答える。
けど……。
「気持ちいい?」
これだけでは許してくれなかった。
「ん……んぁ……ぁ……きもち……いぃ……」
「本当に?」
「ぁあっっ……はぁっ……んくっ……気持ち……イイっ!ほんとに……っきもち……イイ……からっ!」
言葉にするたびにジュワンと熱が増し、こらえきれない快感に襲われた。
ラブちゃんが密着させていた身体を起こすと、俺の足を大きく開いて腕にかけた。
「んぁっ!? ん……んんんっ!」
足をぱっくりと開かれたせいで、ラブちゃんがより深く入ってくる。
うっ……少し苦しい。
けれどソコの外側までぴったりラブちゃんの暖かな肌がふれ、甘い快感を呼び起こされる。さらに、小刻みな動きをされると‥‥ぁ……ぁうう……あっという間に苦しさに快感にが勝ってしまった。
足をさらに開かれ、少し浅い場所をズルズルと刺激される。
「ん……んあぁうぅあ……くぁっ……く……」
顔を背けて快感の波をこらえる。
「はぁっ……はぁっ……日置……これ、かなり反応……いいな」
恥ずかしさのあまり、目を瞑りブンブンと顔を横にふってしまっていた。
「嘘つき……」
「んぁっ……く……くぁん!」
快感を耐えているのに、高い声が漏れてしまう。
「そんなに、好き?」
そう聞かれ、薄く目をあけてラブちゃんの顔を見た。
自然と言葉が出てくる。
「ラブちゃん……大好きだ……」
「えっ……そんな反撃。あーも……完全にヤられた」
「んんっ!? んぁっ……ふうっ……ぁっ、あっ……あっ……!」
急にラブちゃんの動きが激しくなった。
「日置……んはぁ……すげ……可愛い。はっぁ……は……!」
ラブちゃんの言葉も、うがたれる身体も、甘く熱く焼け付いてしまいそうだ。
「好き……好き。ラブちゃん……」
「も……イキそ。もう、いい?」
「ん……イイっ……ラブちゃん……気持ちイイっっ!!」
「や、そうじゃなくて……いや、ま、いっか」
追い込みをかけるような緩急をつけた動き。
熱くて、痺れて、ラブちゃんの興奮が俺にダイレクトに伝わってくる。
そんなラブちゃんに翻弄されて、俺もわけがわからなくなってきて……。
「ラブちゃん……。好き……ラブちゃん……」
バカみたいに同じ言葉を繰り返していた事だけは憶えてる。
けどその後の全てが夢の中のように曖昧で……。
すうっとまぶたを開くと、目の前に柔らかそうな髪の毛。
……あれ?俺、いつの間に寝て……。
部屋の電気はついたままで、時計を見るとすでに夜中の三時だった。
狭いベッドで俺とラブちゃんは向かい合って寝ていた。
ラブちゃんは下着だけを身につけ、俺は裸のままだ。
曖昧な記憶をたぐりよせる。
シャワーを浴びる余裕は無かったけど一応タオルで身体は拭いた。でも事後の疲れのせいでそれも雑だ。
シャワー……浴びないと。中がグチャグチャする……。
でも、ラブちゃんのそばから離れたくない。
起こして一緒にシャワー……いや、起こすのは申し訳ないし、中まで洗わなきゃいけないのに一緒に入るのは恥ずかしい。
それ以前に……グチャグチャする……とか……思ってること自体恥ずかしいし。
……ああっ。
寄せてはかえすように恥ずかしさの波が襲ってくる。
一人だったら奇声を上げまくっていたかも知れない。
ラブちゃんの髪にチュッとキスをしてベッドから降りた。
横たわるラブちゃんをちょっと眺めて。
ああ……もう、甘く誘うこの太もも……。
キスしないなんて……無理だ。
ちゅ……。柔らかな太ももの裏にキスをすると、さらに膝の裏にもキスしたくなる。
……ついでに……。
カプッとくるぶしをくわえた。
はぁ……至福。
そして、はっと気付いた。
ラブちゃんに部屋着を着てもらってない。
今日こそフル装備でと思っていたのに。
俺は足早にバスルームに向かってシャワーを浴びた。
部屋着は無理だけど……。
ラブちゃんはそう簡単には起きないタイプ。
大丈夫だろう。
いでよ、フワモコハイソックス!
バスルームに用意してあった部屋着はあきらめ、それに合わせた淡い色合いのハイソックスのみを握りしめ、俺は寝室に戻った。
仰向けにしてもラブちゃんは起きない。
俺は速やかにハイソックスをクシュクシュとまとめ、ラブちゃんのつま先を挿入した。
ふふふふ……。
カカトまで入れた。ああ、ワクワクする。
そう、これはオープントウ!ぴょこんと飛び出したつま先が愛らしい。
しゅるしゅると膝下まで引き上げて、仕上がりを眺めた。
ああ、やっぱりいい。
片足は愛らしいソックス。
もう片方はすべらかな生足。
しかも今日はラブちゃんが下着姿。
アンバランスの美とエロスをじっくりと目に焼き付ける。
おパンツの中のモノが右にずれているのもなんとも愛らしい……。
充分堪能したのち、反対側にもフワモコソックスを履かせて完成。
無垢な可愛さのフワフワオープントウのハイソックスと相反する、濃いグレーのかっちりとしたボクサーパンツ。
そしていつ付けたのか記憶にない、俺のキスマークの残る身体……。
ああ……なんだか……す、すごいエッチな格好だ。
写真撮りたい……。
ダメだよなぁ……。
けど、せめて、これだけ……。
バレたら……叱られそうだ。
けど……。
フワフワハイソックスの先から出ているつま先に顔を寄せる。
そして……パク……。
親指をくわえてみた。
ああ、なんだろう。すごく楽しい。
エロスとはまた違う、何とも言えない幸福感!
チロチロと舌を這わすと、ツルンとした指先に舌をくすぐられる。
ああああ……いいいいい……。
「んぁ……んん……」
くすぐったかったのかもしれない。ラブちゃんが寝返りをうった。
それから、もぞもぞと足を擦り合わせはじめる。
……どうしたんだろう。
もうくすぐったくないはずだけど。
けど……。
ああああ、足をもぞもぞ、もぞもぞ……可愛い……!!
カカトで反対の足首をこするようにしている。
この動き……あ、脱ごうとしてる?
「ぁ……つ……」
そうか、寝てるところにフワモコハイソックスを履かされたから暑いのか。
脱がしてあげた方がいいんだろうな。
けど、パンイチで足をもぞもぞ……。
か……かわいい……。
あ、ちょっとだけソックスがたわんできた……。
脱がしてあげた方がいいんだろうけど……いつまででも見ていられる……。
ラブちゃん、ごめんなさい。
もぞもぞ……かわいい……もぞもぞ……かわいい……。
「うう……」
ごろん。
もぞもぞ……。
かわいい……。
もぞもぞ……かわいい………………。
ああああ……。
いつまででも見ていられる……。
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