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御礼SS:日置くんはモミモミしている

閲覧&リアクション感謝SSです 拍手御礼として掲載していたお話なので時系列は少しふんわりしています。 ===== 先日、タイ古式マッサージに行った。 撮影関係で知り合った女の子がマッサージのお店に勤めていて、安くするから是非にと誘われたのだ。 なんだかフェアをやっていて、強制ではないものの、各自の集客目標があるらしかった。 その子のマッサージは上手いのか下手なのか、俺にはよくわからなかったけど、タイ古式マッサージ独特の施術というのが少し印象に残っていた。 そんなとき、友人に誘われ、リフレクソロジーの体験講座というのに行くことになった。 リフレクソロジーというのは、足のマッサージのことらしい。 そいつはリフレクソロジーなどのマッサージ全般に興味があって、いろいろ体験講座に参加したいけど、参加者に女性が多そうなイメージなので、一人では参加する勇気がもてないから一緒に来て欲しいとのことだった。 俺は別に興味はなかったが、高校からの友人の頼みということで、軽い気持ちで参加を決めた。 友人の川内(せんだい)と男同士向かい合って座り、足を突き出し揉み合うという構図がややシュールだ。 体験講座で参加費は格安だとはいえ、金を払って習うのだし、一応きっちり手順だけは憶えた。 講師と助手の女性が、筋がいいとやたらと俺を誉めてくるのが、どうにも落ち着かない。 もう少し上級の講座に勧誘したいだけなんじゃないかと、警戒感を持ってしまう。 けど、川内よりは上手い気はする。 アイツは力を入れるポイントが悪くて痛い。 それにしても、筋張って貧相な川内の足にさわったせいで、なんだか心が干涸びてしまった気がする。 黒々としたまばらなすね毛を見てると、なんでこんな事をしているんだろうと悲しくなった。 川内は下手なくせに前向きで、一度講座に参加して耐性が出来たからと、今度はリンパマッサージの講座に一人で参加したようだ。 結果、リフレクソロジーよりも若めの女性ばかりで、落ち着いて受講できなかったらしい。 練習台になってくれといわれ、しぶしぶマッサージさせてやったが……。 リンパマッサージなんか、受けたことないけど、川内は才能がない……と思う。 そして、川内もその自覚があったらしく、リンパは向いてないからと、また体験講座を探してきた。 さらに、その講座にまた俺もつき合って欲しいなんて言い出した。 どうせ下手だし、金の無駄だからやめといたほうがいい。そう言うつもりだったが、川内の持って来た講座を見て、気が変わった。 それが、少し前に受けたばかりのタイ古式マッサージだったからだ。 俺は川内と一緒に講座を受けた。 やっぱり川内よりも俺のほうが才能があるようだ。 川内はどういう手順かということばかりに気がいって、人体にふれているのだという意識が薄い。逆に女性相手だと、今度は意識しすぎてダメらしい。 とにかく川内はマッサージに向かない。 タイ古式マッサージはいろいろ奥が深そうだったけれど、体験講座なので、時間も短く内容も簡易だった。 でも、俺にはこれで充分だ。 これで……ラブちゃんに……。 ◇ 「うつぶせ、仰向けどっちで寝ればいいんだ?」 俺はさっそくラブちゃんを部屋に呼んで、習ったばかりのタイ古式マッサージの練習台になってもらうことにした。 「じゃあ仰向けで」 そっちの方がラブちゃんの顔が見られていい。 微妙に抵抗を示すラブちゃんに、そちらのほうがやりやすいから……と、それっぽい理由ごり押しで、ショートパンツを穿いてもらっている。 どうにもこの格好は恥ずかしいらしく、両手を広げてちょっとでも足を隠そうとしているのが……はふ…イイっっ。 はぁ……これだけでも興味のないマッサージの講習に数千円払った甲斐があった。 片方の足は伸ばし、もう片方は曲げて、外側に開いて倒し、Pの字のポジションにしてもらう。 あはぁぁ、ショートパンツから伸びる、股関節から内モモに走る筋が魅惑的だ。 けれどそれを隠すようにむき出しの生足にタオルを乗せた。 ラブちゃんの太モモがタオルで隠れてしまうことを残念に思っていたけど……なぜだか逆にエロくも見える。 『言われるがまま…なにが起こるかも知らず、俺を信じきった顔で寝転がるラブちゃん』とか……イイっ。 まあ、なにが起こるかも知らずって言ったって、普通にマッサージをするだけなんだけど。 けど、けど……。 タオルをかけたラブちゃんの内モモに、そっと俺の足を下ろす。 はふっ。手でさわるよりも、ずっとふんわりとして感じる。 あひゃはぁ……キモチイイ……。 「え……なに?日置、なんで踏んでんの?」 「うん、タイ古式マッサージではね、こうやって足の裏を使うやり方があるんだ。どう?土踏まずのカーブが、足にいい具合にフィットしてると思うんだけど」 「あ、なるほど。言われてみればいい感じ。でも、わざわざ足じゃなくて手のほうが良くない?」 ふぁ……っ。 じゃ、遠慮なくっっ! 「案外ね、ほら、足のほうが具合がいいんだ」 言いながらラブちゃんの足を手でサワサワ、モミモミ。 「あ、本当だ。足のほうがバランスよく力が均一にかかる感じだった。すげぇな、タイ古式」 「うん、じゃ、足で続けるね」 また俺の足裏で、ラブちゃんの足の付け根から少しづつ踏み踏み。 はぁ。この足裏に伝わる、ラブちゃんの内モモのクニュッフワとした感じ。はぁっはぁっ……。 講座で川内とペアになって練習した時には、一切得られなかった充足感!!! 足裏から『幸せ』がしみ込んでくる……。はぁあああ。 「ラブちゃん、どお?」 「ん、すげぇ気持ちいい」 「ほんと?こっちは?」 「そこも……よくわかんないけど、全部気持ちいい」 「よかった。そう言ってもらえると、嬉しいな」 ふは……ふぁああ。足裏から伝わるこの感触、ラブちゃんを気持ち良くして、俺も気持ちいいって、最高だ。……はぁ……たまらん。 あああ……未知なる世界への扉を開いてしまった気分だ。 太モモを終えて、ふくらはぎや足裏まで、まんべんなく俺の足裏でラブちゃんを堪能させてもらった。 ああ……タイが微笑みの国だという理由がよくわかった。 ありがとうタイランド! 「わ、足の疲れとか全然感じてなかったけど、すげぇ軽くなった。ありがとな!なぁ、これなら、オレも出来そうだし、お礼にやってやるよ」 まさかの提案に驚いた。 ラブちゃんが……俺に? 促されるままベッドに仰向けになる。 ああ………見上げると俺の横に、ショートパンツのラブちゃんが立っている。 見下ろされるこの感じ、たまらない。 特に、ショートパンツだからこそ堪能できる、足の付け根がっ。 ……ああああ……足の付け根っっ最高!!!! 「えーっと、こんな感じ?」 ラブちゃんがおっかなびっくり俺の太ももに足を下ろす。 「もう少し、強くていいかな」 「こんな感じ?」 ああ……タイの皆さん、俺は、今、ラブちゃんの足に……踏まれています……。 「もう少し……強く」 「このくらい?」 「うん、ふふふぁっっ。イイっっ」 「なんだよ変な笑いかただな。本当に大丈夫なのか?」 そう言いながら、俺がやった動きを真似するように、少しずつずらしながら踏んでいく。 あふ……はぁああ……ラブちゃんの足が。足で……俺の足を……。 「気持ち良い?」 「ん……はぁ……イイっ……」 「……なんか声がエロいんだけど」 「き……のせイっん……」 「気のせいねぇ……。んじゃ、反対の足」 「ハイッ」 ラブちゃんの足に踏まれると、マッサージ的な気持ちよさももちろんだけど、どうにも甘い疼きが腰のあたりにたまっていく。 踏みながら、時々俺の様子を伺ってラブちゃんが顔を覗き込んでくる。 はあ、俺を踏むラブちゃんを動画に撮って残しておきたい。 「日置……お前、マッサージじゃなくて、踏まれて喜んでない?もしかしてMっ気あるとか?」 「へぁ?……Mっ気は……ないと思う。今だって普通にマッサージとして気持ちいいし。でも、それ以上にドエロいショートパンツ姿のラブちゃんの生足が、俺の身体をまさぐる……という幸せで……ふ……ふふふふっっっ」 「ドエロい?お前がマッサージしやすいからこれ着ろって言ったんだろっ。なんかムカつく。今は見逃しといてやろうと思ってたけど、んなこと言うなら……」 そう言って、ふくらはぎを踏んでいたラブちゃんが足を離した。 え……や、やめちゃうのか? 「あっあ……ちょ……あうっっ……」 「さっきから……バレバレなんだよ」 あふ……ああうう。 ラブちゃんの足が……俺の股間をっ……。 「日置、すぐ元気になり過ぎ」 「ちが……だって、ラブちゃんにさわられたら……しょうがなイィっっ……」 「あひっ!ちょ……まって、待って!」 「待った無し。逝け」 「あ……ちょ……ちょっと……ダメ!」 …………。 全く興味のなかったマッサージだけど、思わぬ成果がついてきた。 何でもチャレンジしてみるっていう姿勢は大切だ。 ラブちゃんとのマッサージ練習は、夢のようなひとときだった。 次は、タイ古式の前に習ったリフレクソロジーの練習をさせて欲しいと頼み込んでみようか。 これまでは、どうにも川内と習ったときの印象が酷かったせいで、復習してみようなんていう気には起こらなかったけど……。 クリームをつけた手で、ラブちゃんの足をなで回し、指の一本一本までさすって揉んで……。 ああ…‥絶対に、イイっっっ。 『らぶちゃん、どう?』 『ん……気持ちイイよ、日置』 『ここは?』 『アッ……それ……ん……もっと強くて、大丈夫だから……んんっ……もっと』 そして、ふっくら柔くなったラブちゃんの足で………。 『日置、ありがとう。じゃ、今日もオレからのお礼の……フットマッサージ』 『あ……ラブちゃん……そんな……あ……いいの?足で……足で……』 そう!ラブちゃんの生足でっっ……足コキっっっ!!! はぁ……はぁっ。 想像だけでヤバい。 でも、いたずらっ子なラブちゃんだから、次回もきっとそんな流れになるに違いない。 前の時はズボンの上から踏まれただけだから、こんどは……直接っっ。 少しでも、ラブちゃんにエロい気分になって貰えるように、一応川内か霧島でも呼んで練習しておこうかな。 ……あ?川内からメッセージ。 次、ハンドマッサージの講習会??? 「誰が行くかボケ」 『何でもチャレンジしてみるんじゃなかったのかよ』……って? 「興味ないし。受講料出してでも一緒に行って欲しいって言うなら考えてやってもいいけど?」 『俺、いまハンドマッサージを練習してるんだ』とか言って好きな子の手を握れる……? ………う…人前でも、ラブちゃんの手にさわれるってのは魅力的……かも。 あ……受講料も、超安いんだな。 あ、そうだ、ラブちゃんにリフレクソロジーの練習をさせてもらう前に、コイツを練習台にさせようと思ってたんだ。 でも、やっぱりコイツの足なんか何度もさわりたくはないしな……。 いや、コイツのみすぼらしい足をさわった後に、ラブちゃんの愛らしい足にふれれば、きっと身も心も浄化されたような気分になるに違いない。 「川内、練習のために貴様の小汚い足を揉ませろ。そしたらハンドマッサージにもつきあってやる。それから、お前、びっくりするくらいマッサージの才能ないし。もう、これでやめとけ」 しかしその後、川内は懲りずに、韓国式マッサージに行きたいなどと言い出した。 ……韓国式マッサージって。 それ、フーゾクだろ。 一人で勝手に行けよ! 《終》

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