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日置くんはカマって欲しい?16/日置くんは整理中

はぁ……。 ミニスカ生足ラブちゃん。 すごく足が長く見える。 クールとピュア両方の表情が撮れて良かったな。 ラブちゃんとのキャンプは、本当に楽しかった。 こうやって写真データを整理していると、香りや温もりまで伴って楽しかった時間が蘇ってくる。 ラブちゃんは窮屈な靴なんか履いたことがないんだろう。 足の小指がすごく綺麗なんだよな。 パンチラしないようちょくちょくスカートをおさえていたのもすごく可愛かった。 ただ、下着が……。 丸見えならボクサーパンツも可愛いんだけど、パンチラとなるとイマイチ……。 念の為撮影用の下着も用意していたけど、水着のインナーパンツを断られたせいで出せなかった。 ラブちゃんの機嫌を損ねてしまうわけにはいかないからな。 今までたまに天使の顔を見せていたラブちゃんが、キャンプの間はずーっと天使だった。 しかし俺は毎度、天使が提示する課題に答えることができない。 今回は『オレがキスしたくなよう、その気にさせてよ』などと言われたけれど、呆れられておこぼれでキスしてもらうという、情けない結果だった。 あれは何が正解だったんだ。 困った時のネット検索。 えーっと、『男がキスしたくなる時』 1)振り向きざまに顔が近づいたとき 2)不意の涙を見て 3)恥ずかしがってうつむいているとき 4)抱きつかれ、見上げてきたとき 5)上半身がふれ合ったとき 確かあの時、ラブちゃんに飛びつかれて布団の山に勢いよく押し倒されていたから……。 ラブちゃんを見上げてたし、恥ずかしがってたし、上半身もふれ合ってた。 俺に足りなかったのは『振り向き』と『涙』か。 いや、そうじゃない。三っつも要素が揃ってたのに、一体何がダメだったんだ。 ……やっぱり……顔か?顔がダメなのか? それにしても、振り向きって……。 振り返るたびにチュッチュ、チュッチュしてられるか。 ラブちゃんが何の気無しに一歩下がって、俺の胸に背中がぶつかり振り返り、ちろっと俺を見上げるラブちゃん。 うん。まぁ……そりゃ当然チュウしたくなるよな。 けど、俺が同じようにぶつかって振り向いたら……。 『何だよ、デカイんだからもうちょっと気を付けろよ』 口頭注意だな。 なぜだ……どこが違うんだ。 まあ、すぐに解決できる問題じゃない。 ゆっくり考えよう。 カメラのデータと違って、スマホの写真データを整理することはあまりないけど……。 キャンプの間にちょこちょこ撮った写真は俄然やる気になる。 はぁぁ……川で遊ぶ水着のラブちゃんの写真。 この時はしゃがんで水面(みなも)を覗き込み魚を見ていたんだ。 けど、ラブちゃんの水着が手前の岩で隠れ、まるで全裸でしゃがんでいるかのように写っている。 濡れたタンクトップを脱いで岩にかけていたせいで、余計に全裸感が増してるし。 こっちを見てにっこり笑ってる写真も可愛いけど、手をついて水面を覗き込んでる写真はまるで岩に隠れた部分で何かイケナイことを致しているようで……。 はぁぁ。 …………はっ。 うっかり妄想世界へ飛んで行ってしまうところだった。 実は川でもラブちゃんのコスプレを撮影をできないかと準備をしていた。 結果的に撮ることはできなかったけど、最初から無理だろうと思っていたのでそれはいい。 でも、この川での写真を見るとどうしても妄想が広がってしまう。 用意していたのは水の精霊『ウンディーネ』のコスプレだ。 白い布と水着とカツラそしてアクセサリーだけで荷物がかさばらない。我ながらいいチョイスだったと思う。 布で綺麗なドレープが作れるよう、着せる練習もしたんだけどな。 頭の中で撮影イメージが広がっていく。 キャンプ場の上流にある滝のそばの岩場で、ウンディーネの衣装で足だけ水につけて微笑むラブちゃん。 浅瀬で仰向けになり、白い布から体が透けて、儚げな色気を醸すラブちゃん。 朝の薄靄のかかる中で水しぶきをあげる妖艶なラブちゃん。 白い布越しに透ける愛らしい乳首が水の冷たさでツンと立ち上がってることなど撮れたらなんて……いや、思ってない。 俺はあくまで写真として良いものを撮りたいだけで、わいせつ目的で撮影しているわけじゃないんだ。 全くやる気がなさそうな時でも、無意識で女性のように腰をそらしてポーズをとるラブちゃんのモデルとしてのセンスも素晴らしいし。 センスはあってもモデルとしての意識は低いからどうにも無防備で、たまに何かチラチラ見えたり、興奮せずにいられないポーズになってしまっていたり、そういうご褒美感もたまらない。 撮影の合間の気を抜いてる時のラブちゃんを捉えた写真というのは往々にしてエロい。 本人も気付かぬうちに足を開いて座っていたり、伸びのつもりで女豹のポーズになってたり、サービス満点だ。 それを水辺でラブちゃんがやったとしたら……。 水の精霊の濡れ濡れM字開脚か……。 それはもう、誘ってるとしか思えないよな。 そして俺の視線に気づいて、両手を足の間に挟み込んでソコを隠す。 隠してはいるけど、実際は挑発だ。 そして俺の目をじっと覗き込んで……。 『なんだ、コレ……。撮影とか言いながらなんでココこんなガン勃ちなんだよ?』 浅瀬に座るラブちゃんが、足を伸ばして俺の欲望を諌める……。 けど、そんなことされたら余計にっっっ。 『お前どこ見てんの?』 どこだなんて聞かれても……。 俺の目線を確かめるように両手を後ろ手に着いて、魅惑的な身体を晒す。 水面にぴょっこり飛び出す足の指も可愛いけど、濡れた布が艶かしく張り付いた太ももと胸。 そして同じく布から透けて見える淡い水色のビキニパンツの膨らみ。 撮られている間にラブちゃんも興奮していたのか、ソコが通常とは違う膨らみを持っていて……。 もっと欲情を覚えれば、小さなビキニパンツがラブちゃんの形をはっきりと示してくれるはずだ。 ああ、いけない。それを撮ってしまったら、完全にわいせつ画像だ。 俺は決してその一線は超えない。 けど、気づかずうっかり写ってしまっていたら、それはそれでラッキーだ。 布を取り払って背中を見せ、振り返るラブちゃん。 うん、セミヌードくらいならありだろう。 ……いや、落ち着け。男性の水着姿は通常ですでにセミヌードなんだ。 わいせつでなければヌードもいけるか……? 撮影終わりには、自らの堪え性のなさを反省し、跪いてラブちゃんの足にキス。 そのまま清浄な水で洗われたラブちゃんの足の指をパクリ。 ああ…親指をチュパチュパ、フェラするみたいにしゃぶりたい。 はぁ……。 こんな妄想なら何時間だってできそうだな俺。 ……あ、こっち。 バーベキューでおどけるラブちゃんの写真。 こういう健康的なところも……。はぁ……やっぱり……好きだな。 いや、こんな無垢な子供みたいな表情が一番好きだ。 それにしても『カップルで旅行中九割が喧嘩をした』というデータの、残り一割に入れて良かった。 本当に本当に本当に安堵している。 大きな喧嘩は全くなかったし、このことで俺は少しだけ自信がついた。 俺はラブちゃんが好きだからこそ、いつまで一緒に居てもらえるのかと不安で仕方がなかった。 けど、今回のキャンプでラブちゃんと一緒にいる自分というのをこれまでよりずっと容易に想像できるようになった。 今の所、少なくとも半年は捨てられずに恋人でいてもらえそうだ……という程度だけど。 いつかはラブちゃんに俺の隣が自分の居場所だと当たり前のように思ってもらえたら……。 ちょっと喧嘩をした程度では、別れるなんて選択肢を思いつきもしないくらい共にいるのが当たり前の存在になれたら……。 さらに二人きりの時、俺の膝の上に横座りするのが当たり前になってくれたりすると嬉しいな……。 いや、それはないか。 ともかくこれから先、一年、二年とラブちゃんと共に過ごし、いつかはラブちゃんを支えてあげられる存在になれたら幸せだ。 はぁ……。想像するだけで、胸がきゅうっとする。 けど『この先』をのことを考えているのはきっと俺だけじゃない。 キャンプの帰りに『もうしばらくコスプレ撮影はしないからな』と、ラブちゃんに言われた。 俺がまた撮影したいとお願いしていなかったにもかかわらずだ。 この言葉に俺はたまらなく幸せになった。 NGを出しているように聞こえるけど、またしばらくしたらモデルになってくれるつもりがあるということだろう? ラブちゃんなりに俺の気持ちを想像してくれて、俺の写真の趣味に付き合ってくれようとしている。 そこにこもった小さな愛のかけらが俺には見えた。 ……今思い出してもニヤニヤが止まらない。 またラブちゃんにどんなコスプレをしてもらうか考えるのも楽しみだ。 その時には照明を使った撮影なんかもできたら。 ……けど俺は撮影が趣味っていうだけで、コスプレには全く詳しくないんだよな。 妄想の中でも、最終的には脱いでるし。 まあ、川内(せんだい)のツテを頼れば誰かしら色々教えてくれるだろう。 大して親しくなくても、一聞けば十返ってくるようなレクチャー好きのレイヤーを探すのはそう難しくなさそうだ。 そしてゆくゆくはコスプレを卒業し、素のラブちゃんの写真集など。 定番のソファくつろぎに、着替え、シャワー……。 今はお願いしても『そんなもん撮って何が嬉しいんだ』と一蹴されそうだけど、コスプレ撮影で撮られることになれてもらって、いつか必ず……。 あ、旅行先ならホテルの部屋とかで撮らせてくれるかも。 帰りの車でまたどこか行きたいなんて言っていたし。 でも、ラブちゃんがオーロラやペンギンを見たいなんてスケールの大きなことを言い出して、お出かけの話はまとまらなかった。 …………ハウステンボスとペンギン水族館くらいなら行けるか。 いや、次のお出かけ計画を考えるのは、写真のデータ整理終わらせてからにしよう。 今回は撮影枚数もそんなに多くないし、コスとスマホ写真各一冊づつアルバム作成するくらいで済むかな。 ああっ……水に濡れて俯いて笑ってる横顔がかわいい。 しかも濡れたタンクトップが肌に張り付いてセクシーだ。 胸のポチもはっきりわかるし。 これはパネル出力決定だな。 でも、ラブちゃんに見られたら嫌がられそうだ。 そうだクローゼットの扉の内側に貼ろう。 ならば計四枚。 前のコスプレ撮影の時のお気に入り写真も追加でパネルにして……。 ああ……この表情クールでいいな。 これは……な…なんだこんな写真撮った記憶ないのに。 Tシャツがめくれお腹丸見えで芝生で寝転がってるラブちゃん。ニコニコ元気に笑ってるけど、何の気なしに置かれた手がちょうど胸と股間にあって……。 おおお……健康的なわいせつ画像! 探せばこんな写真がまだまだあるかもしれない。 ふうう。写真整理で今日は徹夜だな……。 [キャンプ編=終=]

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