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日置くんはイケている14/日置くんは眠り姫にキスをする
短い睡眠の後、目の前のソファで眠りこける愛らしいラブちゃんを眺める。
「ラブちゃん、時間だよ」
ラブちゃんはウニャウニャ唸って毛布で顔を覆った。
けれどすぐに四つん這いでのっそり上半身をもたげる。
ぼーっとした顔で俺を見て、それから出かける準備をしている桜を見た。
「さくちゃん…しごと?」
「うん、もう出るとこ」
「いってらっしゃい。オレ…もっかいねる」
ぼーっとした顔でラブちゃんがフニャッと笑った。
「やーん、ラブちゃん可愛い!」
天使なラブちゃんの無敵な愛らしさに、頬に手を当て桜が喜ぶ。
「ラブちゃん、時間はいいの?授業は?」
「いい。いつも…ちゃんと出てるから、きょーは、おやすみ」
「そっか、ラブちゃんおやすみなさい」
「んー。さくちゃ…おやしゅ……むにゅ…」
「え、ちょっと待って起きる時間は?次は何時に起きるの?」
「ひおき…うるせ…昼……」
「ハーってめんどくさ。何時 まででも寝かせてあげればいいじゃない。じゃ、行ってきます」
ひらひらと手を振って桜が出て行った。
ラブちゃんは毛布に顔を埋めている。
サクにはあんな可愛く応対したのに、俺には……。
ローソファに寝るラブちゃんの枕元に座り、ラブちゃんのほっぺをツンツンとつついた。
「ラブちゃん、おやすみ」
嫌そうに横を向かれてしまった。
「ラブちゃん、俺にも『おやしゅみ』って言って。ねぇ、ラブちゃん」
「うややぅ……」
……うるさいって言われたのかな。
でも、でも、おやすみくらい……。
「ラブちゃん『おやしゅみ』って言って。お願い。お願いしましゅ」
「………ハー、きもっっ!」
「っっっっ!!!サク…な……出て行ったんじゃ…」
驚きすぎて心臓がバクバクし、動揺で冷や汗がにじむ。
「鍵忘れたの。あ、テーブルの上だ。なに赤ちゃんしゃべりで睡眠の邪魔してんの。ラブちゃん可哀想」
「邪魔は…してない」
桜がラブちゃんの寝顔を覗き込んだ。
「ラブちゃんの寝顔、子供みた〜い」
そして俺にすがめた目を向ける。
「ハー、きもっ」
吐き捨てて再び出て行った。
………。
ズシンと肩が重い。
デレデレしているところを身内に見られるというのはなかなかに……地獄。
う…うぐ……恥ずかしい。
桜のすがめた目と『ハー、きもっ』というセリフが何度も頭をぐるぐると巡る。
うううう……これから何かあるごとに、この事を言われてしまいそうだ。
「ラブちゃぁん、サクが……サクゾウが意地悪言う〜〜」
寝てしまったらなかなか起きないとわかっているので、ラブちゃんの肩にスリスリと頬ずりをして思いきり甘える。
そしてまた桜が戻ってくることを警戒しパッと後ろを振り返った。
……流石 に何度も戻ってくるわけないよな。
「ラブちゃん、おやすみ。んー、ちゅ、ちゅ、ちゅー」
頭、耳、背中と次々にキスを散らす。
ラブちゃんの寝顔は久しぶりだし、サクに見られた動揺でかなりおかしなノリになってしまっていた。
顔の前で軽く握られているラブちゃんの手にもチュッとキス。
甘えているうちにだんだんハイになってくる。
ラブちゃんの手を取って頬ずり。
ピルルッ!
「うわっ!」
着信音にびくりとさせられた。
慌ててスマホを見ると。
『また邪魔してないでしょうね?ゆっくり寝かせてあげなよ?』
桜からのメッセージ……。
……だ、大丈夫だ。
ラブちゃんは眠りが深いから、このくらいじゃ邪魔にはならない。
「ね、ラブちゃん、邪魔じゃないもんねぇ~?」
「ん……」
ほら、邪魔になってない。
……まあ、単なる寝息だけど。
うつ伏せでちょっと顔をこちらに向けて寝ているラブちゃん。
俺はそれをローソファの前で正座して見ている。
はぁ……可愛い。
何度見ても、どう見ても……好きだ。
あ、ゴソゴソ……足首をすり合わせている。
そういえば撮影の間に履いていた桜の靴はかなりキツそうだったな。
足元に寄ってじっくりつま先を見つめる。
傷ついたり腫れたりはしてないけど……そうだ、お疲れ様なラブちゃんの足をいたわってあげよう。
クリームを用意し、ラブちゃんのほっぺたをチョンチョンとつつく。
「足のマッサージするから、ラブちゃんはこのままゆっくり寝てて」
意外にも寝ていたラブちゃんが薄く目を開いた。
「ぁんがよぉ……」
そしてまた寝息を立てる。
はぁっっ……!ラブちゃんが『ありがとう♡』って、あああ、嬉しい。俄然やる気になった!
ローソファの足元に座ってラブちゃんの足を膝の上に置く。
ああ、これだけでウキウキだ。
華奢に見えるきれいな足首……好きだ。
ん……?空気が乾燥してきたから、ちょっとだけかかとがカサついてるな。
うんうん、俺がちゃんとケアしてあげるからねっ!
ふふっ。ラブちゃんの足ならかかとのカサつきさえ愛おしい。
これまではきれいな足が至上だと思っていたけど、お世話ができるならこんな風にちょっとスキがあるのも悪くないな。
ラブちゃんのボトムスを膝上までクルクルぎゅっとたくし上げる。
ショートパンツもいいけど、ロングパンツからさらされたばかりの生足というのはドキドキ感が違う。
まずは筋肉を緩めるためにギュギュギュと足を手で握った後に、足全体を軽く振った。そしてクリームを塗り広げる。
ふくらはぎの血流が良くなるよう、両手を揃えて押しながら撫で上げていく。
足首から膝下までゆっくり手を滑らせ……は…ふはぁぁぁ……ん。
はぁ……イイっっ!
ぁああ……クリームたっぷりのラブちゃんのふくらはぎっっ!!
指でキュキュキュと押して……はぁ……指で押しつぶされたふくらはぎの艶 かしいくぼみ……はぁ…はぁっっ……ファンタスティック!
足首を回して、足指を揉みほぐして……一本、また一本……。
ぁああ…チュッチュしたい。
どうしてだろう。細い足の指をキュッと摘むたびに、自分のモノがズクンと疼く。
この土踏まずの滑らかさ…ぁああ……脳に快楽物質がドピュドピュ放出される。
つい好きなようにになでまわしたくなるけど、自制しろ、これはマッサージだ。
足裏を揉みほぐして、かかとは乾燥ケアを兼ねて念入りに。
反対の足も同じように……。
ん……?
あ、あれ?
マッサージが終わった方のラブちゃんの御御足 が、俺のモノをぐいぐいと。
……ラブちゃんは……寝てるな。
んぁ…あ…ムズムズ…この可愛らしい刺激は天使のイタズラなのか。
前のめりになってラブちゃんの足をマッサージするたび……はふ……ああ…っもう、ラブちゃんダメだよ、こんなクイクイされたら、ぁ…マッサージに集中できなくなるから……。
これは……俺のマッサージへのお礼かな?
ぁあ…ラブちゃんの足を撫で回しながら、やんわり踏まれる……しあわしぇ……。
んっぁ…でも、マッサージはちゃんとしないと……。
はぁ…はぁ……。
ラブちゃんのふくらはぎから足裏にかけて一通りもみほぐしたけど、俺の股間はガチガチだ。
せっかくだからラブちゃんの膝裏もマッサージしよう。
結構疲れがたまるのに、その事に気づきにくい場所なんだ。
ここは……優しくマッサージしたいから、桜の乳液を勝手に使わせてもらおう。
ああ、ちょっと緊張するな。
何せ膝裏は俺がラブちゃんに一目惚れするきっかけとなった魅惑のボディパーツだ。
膝裏は、その箇所のみで魅力を発揮するわけではない。
エロティックな太もも、そしてハツラツとしたふくらはぎ、その二つの魅力をつなげる夢の架け橋、それが膝だ。
膝にはアクティブな魅力があるが、膝裏にはそれに加えてすべらかで柔軟な魅力がある。
うつ伏せになってるラブちゃんの足首を持ち上げれば、当然かかとが上がって膝が曲がる。
膝裏の筋が浮いて中央がキュウっとくぼむ、これを見ているだけでちょっと幸せになれる。
でも一番好きなのは美しく伸び、グッと踏み込んだときにしなやかに膨らむ膝裏だ。
けどそれはラブちゃんが立っているときにしか見る事ができない。
膝を曲げたり伸ばしたりを数回楽しんだ後、膝をのばして……。
ふ…ふぅっ……い、行くぞ。
横にきれいなシワの入ったラブちゃんの膝裏に乳液を……ターーラリ。
ちょっと冷たかったのか、ラブちゃんはほんの少し身じろぎをしたけど、やっぱり目を覚ますことはなかった。
ああ…滑らかなラブちゃんの膝裏に、白濁液がトロリ…トロリと……。
ふはっ。興奮して鼻の奥がツンとする……やばい。
んぁ…はぁ。大好きなラブちゃんの一番大好きなパーツだから、俺の股間も好き好きアピールがさらに激しくなってしまった。
白濁液の垂らされた魅惑の膝裏を人差し指でツツツ…となぞる。
あ…ああっ………おヒザにヌルヌルの液体が広がって……。
……いや、落ち着け。マッサージするんだからそれでいいんだ。
そう、マッサージ。マッサージなんだ。
両手の親指を揃え、適度な力で膝裏周辺をクックッと優しく押してほぐす。
手のひらで膝を包んで優しく圧迫するように……。
そして俺の拳を膝裏にはさんで膝を曲げ、ストレッチ……。
ふ…ふぁっっっっっ!!
ただ教わった通りやっただけなのに……。
ラブちゃんのお膝に手が挟まれるこの状態……ふ…ふぅぅ!
し…幸せすぎる。
手が挟まれているということ自体にも興奮するけど……拳を開いて、手を滑らせると……はぁ…ラブちゃんの膝裏に挟まれてシコシコされてるみたいだ。
もうちょっと乳液を足して……。
膝裏に手を滑らせると……んっ…はぁ…ニチャッニチャッという乳液の音がエロい。
う……ついつい硬くなったモノをラブちゃんの身体に擦り付けてしまっていた。
こんな…ダメだ、まだ午前中だぞ?
でも……この膝裏にはさまれているのが手ではなく、俺の相棒だったら……。
う…ふぅ…想像だけでヤバい。
手を膝裏に挟んでニチャニチャするたびに、ズクンズクンと股間が疼く。
また乳液を足そう。
はぁ……白濁液エロっっ!ニチャ音ヤバっっ!
あああああ……このままだとラブちゃんの身体に股間を擦り付けまくって一人でイッてしまう。
ラブちゃんに気持ち良くなってもらいたいのに、自分の欲を満たすためにラブちゃんの身体を勝手に利用するなんてダメだ。
ちゃんとマッサージするんだ。
くふぅっっっ……!
普通にさするだけでも鼻血が出そうだ。それにふ…ふあっ…マッサージしてない方のラブちゃんの足がまた股間に当たって…ンァ…くぅっ!
………。
はぁ…幸せな時は過ぎるのが早い。
一通りマッサージが終わってしまった。
とはいえ、時計を見ると結構な時間が経っていたけど。
ラブちゃん……そろそろ目を覚まさないかな?
『日置マッサージしてくれたんだ?じゃあ、お前がほぐしてくれたこの足でガチガチに凝り固まったコレをほぐしてやるよ』
そう言ってお礼のフットマッサージを……。
してくれるわけないか。
ラブちゃんは乳液でフローラルな香りだ。
愛らしい俺の眠り姫。
マッサージは終わったけど、俺の股間は凝り固まったままだ。
寝ているラブちゃんの愛らしい唇を指でなぞった。
……ココに差し込みたい。
でも寝てるラブちゃんにそんなことしたら間違いなく嫌われてしまう。
嫌われるくらいなら、股間の昂りなんかいくらだって我慢できる。
そしてラブちゃんの愛を得るためなら、俺に越えられない山はない。
……ん?
ラブちゃんの足が再び俺の股間をムニムニ踏んで……?
気のせい……じゃない。ふぁ……キュキュって踏んで……。
あ、ラブちゃん、目が覚めたのか。
眠そうに目をすがめて……足元にいる俺を見て不思議そうな表情をした。
「……なんでコレ」
あ、ラブちゃんの足に当たってるのが俺のモノだと気付いた。
「おはよう、ラブちゃん」
あ…あふっっまだムニムニと…こ、これは念願の足コキ展開!?
あ、ぁあっっ…油断するとすぐにでもイってしまいそうだ。我慢、我慢。
「ひお…ちんこ……しゅぐタチすぎ…ん~。いつ……もさかって…んにゃねーぞ…ばか…」
言葉がはっきりしない。ボーとした顔でまだ半分頭が寝てるようだ。
「うー。ひお……ばら…あえない…かりゃ…、オレいがい…に…さわ…たり…すんあお」
「え…会えない間、ラブちゃん以外がココをさわっちゃダメって言ったの?」
あ…あ…まだ足がクニクニ……。
んぁ…つまりこれから会えない間の分までラブちゃんが…。
……あれ?ラブちゃんの足の動きが止まった?
「あと30ぷんねる」
「えっっ三度寝?」
「ん……」
は、早い。もう寝息まじりに……。
でも、でもっ!
「ラブちゃん、足コキは?ねぇ、足コキは?」
「も~。う~る~さ~ぃ……今度…な……」
寝てしまった。
あ…ああ……。
俺は……この昂りをどうすればいいんですか……。
………。
結局その後目を覚ましても、ラブちゃんは足コキをしてくれる事は無かった。
……ラブちゃん、今度って言葉を信じてもいいんですか?
……今度っていつですか。
けど、ラブちゃんは必ず約束を守ってくれるから……。
ラブちゃんの写真を見ながら耐えて、再び足コキしてもらえる日をじっと待つよ!
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