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伍 7※
3年前の春休みの終わり。
千明の家で遊んでいた高山兄弟の前で、何の前触れもなく突然、千明の初発情期が訪れた。
不幸にもその場に居合わせた中学1年生になる前の暁は、まだ対抗性の抑制剤を使用していなかった。
Ωの初発情期に放出する大量で濃厚なフェロモンに耐えられるはずはなく、千明の後ろの処女を奪ってしまったのは、精通もしらない12才の暁だった。
Ωの発情期 フェロモンにあてられて、αの発情期 をおこした暁が、本能のおもむくまま千明を押し倒し、ズボンを剥ぎ取り、のしかかり、前戯もなしに淫液にまみれた処女穴に幼い陰茎を突き刺した。
最初は抵抗していた千明も、αの発情期 にあてられてされるがままだった。
嵐のような激しさで初めての吐精を終えた暁は、千明の項を噛むことに異常に固執していた。
チョーカーに守られた項は、噛んで番にすることは出来ないが、Ωを雌に変貌させるには十分な効果があったのだ。
悲鳴に近かった千明の声が、甘えるような声に変わっていく。
エロいあえぎ声に変わったのだ。
項を噛まれながら、暁に抽送されると、千明は陰茎をさわることもなく、欲を吐き出した。
中出しされた後ろ穴から、薄い色の精液があふれていた。
その場にいた透は、本能のまま獣のように交わる二人を、止めるとも出来ず、その場から逃げることも出来ずに、ただ呆然と見ているしかなかった。
千明が三度目の射精を終えて、
暁に抱かれながら、
透を誘う目で見てきた。
「透ぅ…」
名前を呼ばれて、
誘われるように、
ようやく足が動いた。
透が二人のそばに行くと、
正気を失っていた暁が顔をあげて、
透を見た。
威嚇するように向けられた緑の目が、
透を認識したとたんに、
瞬時に、涙を流した。
まばたきもせずに見開かれた大きな緑の目から、はらはらと宝石のような涙が流れていく。
Ωの発情期 のフェロモンを撒き散らす千明よりも、弟の泣き顔に心が動いた。
そのことに、ひどく、動揺した透だった。
千明のチョーカーからの生態センサーで、初発情期を感知した人口庁の『第三の性課』の職員が深水家を訪れた時には、1人の未熟なΩと2人の若すぎるαが性交していた。
αの発情期 を起こしている幼いαに注射式の即効性抑制剤を射とうと試みたが、その兄であるαに阻止された。
あれた現場の修復(αΩフェロモンの垂れ流し充満空間)の為に、3人を保護し、一番近い管轄の発情期部屋に保護した。
発情期の熱を放出し、いったん落ち着きを取り戻した3人に、発情期の過ごし方をレクチャーし、初発情期期間を過ごした。
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