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漆 5※
「もっとぉ…。にゃるか……」
透は成川の腰に足を絡ませて、
体内に成川の性器を誘 う。
透の下半身は、二人の吐き出した精液で汚れていた。
ねっとりとした白い液体と、さらりとした薄い色をした白い液体にまみれていて。
黒い3人掛けのソファーには白い水溜まりが出来ていた。
透の体内に入れられたジェルボールは通常使用量は低年齢には2個まで。
成人には4個まで。
催淫剤の使用が初めての透には2個めが溶けたところで、体の違和感に欲望が勝 ってしまっていた。
泣きながら、成川にセックスをねだったのだ。
まだ、ジェルボールが溶けていない直腸に、成川の大きな陰茎を受け入れた。
狭い肛門に、ねじこんで進んでくる成川が、ジェルボールを割りながら奥へと体をすすめてきた。
一番奥に入り込んだジェルボールが割れ、最奥にジェルが流れ落ちた。
その瞬間に、透は、前をさわられていないのに、達 ったのだ。
透の収縮を繰り返しきつく締め付けてくる体内に、成川はこらえられず欲を吐き出した。
透は体内に吐き出される長く熱い飛沫に、再度吐精した。
透のふるえる体を成川が抱きしめて、長い射精のあいだ、透の噛みあとのついた項を噛んでは舐めるのを繰り返していた。
そのあとは、お互いのフェロモンに酔いながら欲にまみれた。
ソファーからベッドに場所を移しても、二人のセックスは続いていた。
発情期誘発剤もジェルボールの効果もすでになくなっているはずだが、成川が透を手放そうとしなかった。
連日のセックス三昧 で、疲弊していた透は、交換した上質なシーツの上で、成川に抱き締められながら深い眠りについていた。
少し前に、成川が抱き上げて風呂にいれたが、透は目を覚ますことなく、成川に身を委 ねていたのだった。
成川のスマホの着信音が鳴った。
成川がベッドから降り、スマホにでた。
『将吾様、何か必要な物はありますか?』
と、成川将吾付きの使用人からだ。
「……匂いは薄れたのか」
『はい。2時間ほど前から通常臭になりましたので、そろそろ落ち着かれた頃合いだと』
「離れ は防音も防臭も施 されているのにな」
と、成川が苦笑した。
(Ωとヤってもフェロモンなんかもれないのに。
α二人のフェロモンの方が、外に漏れるとは。
高山の匂いを他のαに嗅がせたのか。
もう少し防臭を強化しないといけないな)
「今は必要なものはないな。またあとで連絡する」
通話を切ろうとする成川に、
『アフターピルは飲ましましたか? いますぐにでもお持ち致しますが』
「そんなもの必要ない」
『ですが』
成川は話しの途中で通話を終了した。
学校から帰ってきた時に、学校と高山の家には『体調が優れないようだから、うちで休ませる』
と、連絡を入れていた。
とっくに、夜になっていた。
昼食も夕食も抜きで、かなりの体力と精力を消費したのに、精神的に満たされているからなのか、空腹感が訪れなかった。
成川は寝息すらさせずに眠る透のそばに横たわり、背中から抱きしめた。
いくつもの噛みあとがある白い項に口付けた。
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