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第40話

「…う~ん…気持ち悪い…」 「どうする?吐く?」 「…そこまで…じゃ…ない…」 困った…。 薫が…酔っ払った…。 薫の家はどこだろう…。 僕の家…には連れて行きたくない…。 しょうがない、ホテルに泊まるか…。 僕は近くのビジネスホテルに向かった。 「薫、薫、わかる?」 顔色は悪くないけど…酔って意識が戻ってきていないから心配でツインをとった。 先輩に会えないし、薫の面倒見なきゃだし…ツイてない…。 「あ~あ、シャワー浴びるか」 皺になりそうな薫のスーツを脱がせ、ベッドに寝かせてからバスルームに入った。 全身を洗ってバスタブに浸かっていたらガチャンと音がして…薫が入ってきた。 「具合は?吐く?」 全裸の薫はトイレ…ではなく僕が浸かっているバスタブにジャブンと入ってきた。 「か…薫?」 「俺も…はいる…」 まだ酔ってるのかな? 「酔ってると危ないよ」 「ん、へーき」 止めて、この可愛いふり! 「おっと…」 ぐらっと薫の体が揺れて僕にしがみついた。 「あんっ!」 「わわっ!」 体をくっ付けないでぇ~!! そのまま僕の首をぎゅ~っと抱き締める。 引き剥がそうとしても、物凄い力で剥がれない。 「ことくん、俺のことキライ?」 え?それ聞く? 「薫のことは嫌いじゃないよ」 「…じゃあ…好き?」 …答えなきゃ駄目かな? 「…嫌いなんだぁ…」 「言ってないよ?」 「じゃあ、好きなんじゃん!」 「それも言ってない」 ぷうっ、と頬を膨らませて拗ねる薫…。 質の悪い酔っ払いめ。 「もうあがろ…」 言い終わる前に…口を塞がれた…。 ちゅうう~と吸われ、薫の指で物理的に口を開かされてディープなキスをされた。 先輩、たすけて~!! 乱暴なことはしたくない、けど、このままも嫌~! ああ!腰を擦り付けて…しかも酔ってるのに勃ってる…! うう、…怖い…。 意を決して両方の薫の乳首を思い切り摘まんだ。 「あんっ」 よしっ!力が緩んだ! 僕は薫の腕から抜け出し、バスタブの栓を抜いて部屋に逃げた。

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