72 / 115

SS-3-3『おしおき』【R18】

胸を食まれる。 乳輪ごと、やわやわと。 同時に舌先で先端を嬲られ快感に腰が跳ねる。 後ろは壁、逃げ場はない。 「だ…めぇ…」 志摩の、少し癖のある髪が胸にちくちく当たるのさえ快感に変換される。 「ふぁ…ぁあん」 もう限界…きもちぃのに苦しくて、籠った熱を吐き出したい。 下肢が僅かに波打つ。 「しまぁ…ぁん!」 下を向いて呼ぶと、先端を甘噛みしながら俺を見て…ニヤリと笑った。 ぞくっと、腰が痺れる。 「やぁ…ぁ」 見つめあったままで、俺は乾いた上唇を熱い舌で濡らした。 「もう…」 …ゆるして…。 それから志摩の髪に口付けた。 「もう、煽ってくるよね」 肩を押され、うつ伏せにベッドに押し倒された。 「あっ…ぁんん…」 シーツに胸が擦れ、声が漏れる。 志摩は跪きながら伏せた俺の背中にのしかかり、下着の中に手を入れてきた。 「ごめんなさい…僕が…」 「しまぁ…ああん!」 志摩の指が双丘の間を滑り降り、きゅっとすぼまった窪みを撫でた。 「僕が…我慢できません…」 後ろから突き上げられる。 「しま…しまぁ…」 強く、弱く…欲しい所を掠めるように…。 腰を打ち付ける音すら産毛を逆立てる。 「…きもちぃ?」 俺を抱き締めると志摩が首筋に口付けを落とし、うなじに舌を這わす。 「ん…きもち…ぃ…」 快感の波に揺さぶられ甘美な時間に溺れる。 目の縁から涙がポロポロ溢れた。 志摩が… 「す…き…だから…」 もっと欲しい… 「おくに…きてぇ…」 「ん…」 もっと深く繋がりたい。 体が融けて、一つになれたらいいのに…。 「あ…あ…ぁん!」 …光が…弾けた…。 「んっ…」 ずるっと俺の中から志摩が去っていく時まで感じてしまう。 …あさましい体。 疲労感に気力を奪われ瞼が重くて堪らない。 「無理させちゃいました…」 しおらしい… 「おしおきって言ってただろ?」 すりすりと俺に近寄って、肩に頬擦りしている。 「ユキさんが…」 俺…? 「ユキさんが可愛すぎるのがいけないんだ!」 「何その理由…」 口をへの字にして頬を膨らませている。 子供か! 志摩の方が可愛いよ。 「外ではそんな可愛い顔、見せないで下さいね!」 「志摩だけだから」 「絶対ですよ!」 必死か…! 温かい志摩の胸に体を凭れかけて腕を回した。 胸に耳をくっつけるとトクン、トクンと音がする。 志摩が優しく俺の髪を撫でる。 「ずっとこうしてたい」 「僕も、です。ずっとそばに…」 いさせて… 髪を撫でていた指が耳に触れ、再び優しく熱を持った。 ーおわりー

ともだちにシェアしよう!