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SS-3-3『おしおき』【R18】
胸を食まれる。
乳輪ごと、やわやわと。
同時に舌先で先端を嬲られ快感に腰が跳ねる。
後ろは壁、逃げ場はない。
「だ…めぇ…」
志摩の、少し癖のある髪が胸にちくちく当たるのさえ快感に変換される。
「ふぁ…ぁあん」
もう限界…きもちぃのに苦しくて、籠った熱を吐き出したい。
下肢が僅かに波打つ。
「しまぁ…ぁん!」
下を向いて呼ぶと、先端を甘噛みしながら俺を見て…ニヤリと笑った。
ぞくっと、腰が痺れる。
「やぁ…ぁ」
見つめあったままで、俺は乾いた上唇を熱い舌で濡らした。
「もう…」
…ゆるして…。
それから志摩の髪に口付けた。
「もう、煽ってくるよね」
肩を押され、うつ伏せにベッドに押し倒された。
「あっ…ぁんん…」
シーツに胸が擦れ、声が漏れる。
志摩は跪きながら伏せた俺の背中にのしかかり、下着の中に手を入れてきた。
「ごめんなさい…僕が…」
「しまぁ…ああん!」
志摩の指が双丘の間を滑り降り、きゅっとすぼまった窪みを撫でた。
「僕が…我慢できません…」
後ろから突き上げられる。
「しま…しまぁ…」
強く、弱く…欲しい所を掠めるように…。
腰を打ち付ける音すら産毛を逆立てる。
「…きもちぃ?」
俺を抱き締めると志摩が首筋に口付けを落とし、うなじに舌を這わす。
「ん…きもち…ぃ…」
快感の波に揺さぶられ甘美な時間に溺れる。
目の縁から涙がポロポロ溢れた。
志摩が…
「す…き…だから…」
もっと欲しい…
「おくに…きてぇ…」
「ん…」
もっと深く繋がりたい。
体が融けて、一つになれたらいいのに…。
「あ…あ…ぁん!」
…光が…弾けた…。
「んっ…」
ずるっと俺の中から志摩が去っていく時まで感じてしまう。
…あさましい体。
疲労感に気力を奪われ瞼が重くて堪らない。
「無理させちゃいました…」
しおらしい…
「おしおきって言ってただろ?」
すりすりと俺に近寄って、肩に頬擦りしている。
「ユキさんが…」
俺…?
「ユキさんが可愛すぎるのがいけないんだ!」
「何その理由…」
口をへの字にして頬を膨らませている。
子供か!
志摩の方が可愛いよ。
「外ではそんな可愛い顔、見せないで下さいね!」
「志摩だけだから」
「絶対ですよ!」
必死か…!
温かい志摩の胸に体を凭れかけて腕を回した。
胸に耳をくっつけるとトクン、トクンと音がする。
志摩が優しく俺の髪を撫でる。
「ずっとこうしてたい」
「僕も、です。ずっとそばに…」
いさせて…
髪を撫でていた指が耳に触れ、再び優しく熱を持った。
ーおわりー
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