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第9話※
カサカサと隣の気配を感じ、薄く目を開けると、暗闇の中遥希が瑛士の隣で横になろうとしていた。
自分はいつの間か眠ってしまい、遥希がベットに入れてくれたのだろう。
目の前には頼りないくらい細い背中に華奢な首筋。無性にその首に噛み付きたい衝動にかられ、次の瞬間には瑛士の手が遥希に伸びていた。
「柴田課長……?」
その背中を抱きしめると、遥希の体が大きく揺れた。
「おまえ、細すぎ……」
遥希の体は緊張したように固まっている。
「あ、あの……」
戸惑うような声が聞こえ、遥希の顔がこちらに向いた。
暗闇で遥希がどんな顔をしているかよく見えない。瑛士はそのまま正面から遥希を抱きしめ、少し体を離すと今度は遥希の頭を両手で挟み顔を近づけた。ギリギリまで顔を近づけ、遥希はどんな顔をしているのか見ようとした。
その時、遥希の左手が瑛士の腕にそっと触れた。拒否ではない求められている、そう瑛士は解釈するとそのまま遥希の唇を塞いだ。
「んっ……ん……」
遥希の舌をしつこく追って絡めては吸い付き、遥希の口内を舌で掻き回した。遥希もそれに必死に応えようとぎこちなく舌を絡めてくる。お互い貪るようにキスを繰り返した。
「天野……」
耳元でそう呟くと、ピクリと遥希の体が震えた。瑛士は遥希のTシャツの裾から手を入れると直接肌に触れた。スルリと手が滑るような感じがし、瑛士の手が遥希の肌に心地よく吸い付いていく。
(エロ……余裕で勃つわ)
瑛士の下半身は熱が篭り始めていた。
暗闇から薄っすら見える遥希の顔は酷く官能的で、今まで抱いた女より遥かにいやらしい顔をしていると思った。
「はぁ……あ……っ」
瑛士は体を起こし遥希を組み敷き、遥希の上に覆いかぶると、細い首筋にキスをした。軽く吸い付くと、あ……と艶めいた声が遥希の口から洩れた。遥希は必死に瑛士のTシャツを握り、右腕は瑛士の背中に回っていた。遥希のTシャツを捲ると、胸元に舌を這わせ乳首に吸い付いく。
「あっ……!んっ……っ」
片方は口に含み片方は指で摘むと、必死に耐えるように瑛士の頭を抱えた。瑛士は右足を遥希の股に割り入れると、遥希の硬くなったものを感じる。当然自分の中心も痛いくらいに張り詰めている。遥希の中心に手を伸ばすと、遥希の体がビクッと大きく震えた。
「あ……や、やだ……」
「こんなに濡れてるのに、嫌なのか?」
躊躇う事なく瑛士は遥希の中心に直接触れた。すでに先走りでヌルヌルと先端が濡れている。
「し、柴田……課長……」
「んー?」
ユルユルと焦らすように遥希のものを扱く。不意に遥希の手が瑛士の中心を捉えると、遥希も恐る恐る直接下着に手を入れてきた。
「やば……気持ち良すぎ……」
拙 い遥希の手の動きが余計に瑛士は煽り、快感が増した気がした。
お互いのものを扱くと、それだけでは物足りなくなり遥希に挿れたい衝動に駆られる。だが、何の準備もなく男同士のセックスの知識もあまりない。
「天野……一回手離して」
遥希の手が離れると、遥希を組み敷いた状態で互いの中心を重ねるようにし、瑛士はその状態で腰を動かし始めた。
二人の中心が擦り合い、クチュクチュといやらしい水音がして、まるでセックスをしているような錯覚になる。
「あっ……あっ、こ、これ、なんか……イヤです…」
「ヤッてるみたいだろ?」
耳元でそう呟く。
「……っ」
遥希は羞恥心を感じながらも、明らかに感じている声が洩れている。
「……っ、あ、あっ……もう……!」
「俺も……出そう」
瑛士は遥希の唇を塞ぎ、深く口付けるとほぼ同じに吐精した。互いの白い液は遥希の綺麗な腹に飛び散り、瑛士は大きく震えた。
(すげえ気持ち良かった……)
お互いに大きく肩で息を吐き、瑛士はベットヘッドにあったティッシュを抜き抜くと、遥希の腹に飛び散った白い液を拭った。
瑛士は遥希を抱きしめ、背中をさすると遥希もぎゅっと瑛士を抱きしめ返してきた。
最後にもう一度キスを堪能すると、二人は眠りに落ちた。
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