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第7話
「ちょっと待て、郁は夢だと思ってるのか?」
「はい。夢ですよ。僕が皆さんとお話しなんて夢以外に考えれません。」
けっ、慧吾が僕の名前を呼び捨てにしたぁ〜。
鼻血がマジに出そう。
ヤバイヤバイ!
「ふぅ〜ん。なら身体で教えようか?現実だって郁。」
「ふぇっ?」
慧吾に何を言われたか理解が出来ないでいると腕をグッと掴まれて慧吾の方に引き寄せられると僕の唇に暖かくて柔らかな感触が伝わってきた。
何?
身体が熱くてクラクラして何も考えられないよ。
「舌出して郁。」
「け・・慧吾・・・・・。」
「良い子だ。」
言われた通りに舌を出すと慧吾は舌を絡めながら噛み付くようなキスをしてきた。
口の中はねっとりと熱くてそれにさっきから慧吾が凄く良い匂いがしていて頭の中がトロトロに蕩けていく感じがした。
この慧吾の匂いも熱もちゃんと僕は感じる。
夢じゃないんだ。
「はい!お2人さんストップ!」
慧吾の襟首を引っ張り少し不機嫌そうに立っている男性がいた。
「触るな!夏樹(なつき)。」
「はいはい。お前さ、もう直ぐ本番なのよ。盛りのついた動物じゃ無いんだからやめて欲しいんだよ。」
「約束覚えてるよな?夏樹。」
「約束?」
慧吾はそう言いながら僕を男性の目の前に立たせた。
僕はまだ今の状況が把握出来ていなくて頭の中がグチャグチャになり思考停止寸前だった。
いや停止していた。
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