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第9話
僕が頷くと首の後ろ辺りに柔らかな感触がしたかと思うと痛みが走り僕の身体が一緒で熱くなった。
身体中の血が沸騰しているみたいに熱くて熱くて堪らない。
「郁は俺の番だ。いいな。」
「け・・・慧吾。」
「なんて顔すんだよ。襲いたくなるだろ郁。」
慧吾は僕の肩に額を付けてギュッと背後から抱き締めた。
「ハイハイ、お2人さんが番いになったのは喜ばしい事なんだけど今から本番だからね。だよな優吾。」
「うん、そうだね愁吾。後ファンには、まだ話すなよ慧吾。パニックになりかねない。」
本番・・・ファン・・・・あっ!
コンサート前だっだ。
「終わったら迎えを行かせるから俺の部屋に今日は泊まれ郁。」
「でも、友達も居るし親父にも話さなきゃダメで・・・泊まるとかは無理だよ。」
「無理?すまない。言い方が悪かった。絶対に泊まれ郁。お父様には兄貴から連絡をしてもらう。兄貴に連絡先を伝えろ。」
「でも・・・ううっ・・・・・。」
親父が許してくれる訳が無いと言おうとすると慧吾の唇で僕の口は塞がれて慧吾以外に何も考えれなくさせられてしまった。
慧吾・・・好き・・・・大好きだよ。
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