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第3話
「もっと色気ある声出して欲しいなあ、折角、可愛い顔しているんだから」
ケイレブは穴をグッと広げるとそこへ舌を這わす。
穴にまた違う感触。ヌメヌメした柔らかいモノが中へと入ろうとしている。
「やめ……」
そんな所を舐めるなんて、どれだけ変態なんだよ?と青藍はそれ以上、声を出さないように我慢をする。
しばらく舐め続けられ、何故だか股間が熱く感じた。
すると、腰が下げられ元の位置へ。
充分に唾液で濡れたそこへまた指が。
「ここに潜入したのはあれだろ?20年前のテロの実行犯を探している」
青藍の身体がビクリと動く。
「やはり、こういう行為は人を素直にさせるのかな?」
「実行犯……誰だよ?」
青藍はケイレブを睨むように見つめる。
「ちゃんと私とセックスするならば教えてやろう」
その言葉に青藍は考える。まさかのセックスだけで教えて貰えるとは?いや、騙し?そんな考えが一瞬にして頭を回った。
「両手は解放してやる。素直に抱かれろ」
ケイレブの言葉にここは頷くしかない。
無理矢理抱かれるのも、きっと同じだ。
ケイレブは青藍の両手を解放した。
「本当に教えてくれるんだな?」
青藍が確認するとケイレブは「もちろんだよ」と着ているスーツや下着を全て目の前で脱いだ。
色が白いのが印象的でその白さと反しての筋肉の付き方が芸術的だ。
そして、身体のあちこちに傷がある。
「この業界に居れば小さい傷はたくさんつく。お前の身体が綺麗だったのも疑われた理由だよ、組織に入ってくる連中は少々おいたが過ぎる野郎ばかりだからな、傷はもっとある。こんな何も不自由してませんって身体じゃないんだよ」
ケイレブは青藍の身体を触る。
そして、シャツも脱がせて全裸にさせた。
「ここまで辿りつく為に少々の傷は何ともないし、野郎とセックスするのだって何ともない、ここにきたのがティーンで、トップと寝たらいつの間にかNo2まで上り詰めた」
ケイレブはそう言いながら青藍を組み敷いた。
「優しいセックスばかりじゃなかったけどな、ド変態野郎だったから。お前も多分好みだと思う。顔を殴るなと命令したのは私ではなくトップだから」
ケイレブは青藍の顔を撫でる。
「良かったな美少年で。親に感謝しなきゃな」
そう言って頬にキスをしたり首筋に吸い付いたりを繰り返す。
「なんで……この組織に?」
思わず質問してしまった。それを聞いたケイレブは身体を起こすと「じゃあ、上手くしゃぶれたら教えてやるよ」と青藍にフェラを強要する。
青藍は躊躇う。男のなんてしゃぶった事もないし、しゃぶろうとも思ったことは無い。
「どう……やるの?」
上目遣いでケイレブに聞く。
「へえ、セックスは初めてなのにオネダリはうまそうだな、天然か?」
その言葉にぎょっとしてしまう。そんなつもりはない。
「とりあえず口にいれろ」
膝立ちをして、青藍の頭を掴むと自分の股間へ。
まず、口にいれろって……と困惑するがやるしかないのだ。
恐る恐る、口にいれる。
変な感触だ。男のモノってこんな感じなのか?と発見というか、未知の世界へきた感じだった。
「そのまま舌を絡ませてみろ」
言われた通りに口の中のモノに懸命に舌を絡める。
しばらくすると口の中のモノが大きくなった。
見た時も大きいと思ったがそれから大きくなるのか!!と同じ男としてモノがでかいのは羨ましかった。
はっ!!羨ましいとか?なんなん?
思ってしまった事と対立してしまう。
突然、頭を掴まれた。驚いて目線だけ上げると「咥えたまま、頭を前後に揺らせ」と命令され、青藍は頭を動かす。
すると少し息が上がっているようにも感じてまた視線を上げて彼を見た。
綺麗なこの男も喘いだりするのだろうか?
トップと寝たと言っていた。この綺麗な男のセックスを想像してしまい、思わず首を振る。
「おい、横にじゃない、前後だ!」
途端に頭を押さえられた。
「そろそろ、もういい」
青藍から自分のモノを出させる。
「教えてくれる?」
口から出したので質問の答えを聞く。
「家族を失ったから」
「えっ?」
「ガキが1人で生きていける甘い世界は存在しない……だろ?」
ケイレブに聞かれ頷こうか悩んでしまう。
青藍も知っている。どんなに大変か。
今の両親は本当の両手ではない。青藍は養子だ。
そして、浅葱という弟が居た。
20年前のテロに巻き込まれたのだ。現場に弟と祖父と一緒に居て巻き込まれた。
病院のベッドで目を覚ますと自分1人だけで、弟の事を聞いたが別の病院だと言われ、祖父はその事故で亡くなったと少し大きくなった時に教えられ、浅葱とは会えないまま退院をし、少し施設の世話になり今の両親に引き取られた。
確かに1人では生きていけない。弟がどうなったか調べる事さえも出来ない無力な子供だった。
警察官になれば弟を探せるかも知れないと思った。
そして、当時の事故を調べてみたがごっそりと資料が消えていた。
確かに弟は別の病院へ運ばれていて、病院では生きていて、でも、その先の記録がないのだ。
大人になっても無力なのかと嘆いてしまった。
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