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第4話

「あっ、あ、も、もう、檜山、さ……っ」  組み敷いた悠が、涙を零しながら、顔を隠して何事か訴えている。そんな彼に覆い被さり、耳元で囁いてやった。 「わかる? 悠。もう三本入ってんの」 「……っ、ぅ、う、」 「ほら、こうやってぐにぐにしたらさ、」 「ひぁ、あ、あぅう、……っひ、や、ま、さ……っ」  熱いナカで指をバラバラに動かしてやると、悠が悲鳴を上げて俺に抱き付いて、縋り付いてくる。もう悠は頭も表情も、体も、何もかもがトロトロになっていた。  たっぷり時間をかけて可愛がってやった体はすっかり開いて、俺を求めてる。わかってて、まだやらない。ちゅ、と耳にキスをしただけで震える悠に、囁き続ける。 「ナカ、気持ちいいよね?」 「……っ」  悠は真っ赤な顔で、手で顔を隠していたけど、こくこく頷いた。素直ないい子だねぇ、と性器にも軽く触れてやる。そこも体液を溢れ出させて、解放を待ち望んで震えていた。 「ね、悠のナカにさ。もっと熱くておっきいの、入ったらさ。すっごい気持ちいいと思わない?」 「ふ、……っひ、やまさ……」 「欲しくない? 俺とセックスしたくない? 悠……」  レイプするのは信条じゃない。つまり、悠が求めてくれて、同意の上でないと、挿入したくない。だからこそ、したくないなんて言えないぐらいに蕩けさせたんだが。  悠は手の隙間から涙ぐんだ目で俺を見た。安心させるように微笑んでやると、彼はまた目を隠して、「ほしい、です……」と消え入りそうな声で言った。 「どうしてほしいの?」 「……っ、ひ、檜山さんに、……っお、犯して、ほしい、です……っ」 「ココ、ぐちゃぐちゃにされたい?」  ぐいぐいとナカの指を動かして、抽送を意識させると、悠は身悶えながら「された、い、……っ」と素直に求めてくる。  可愛いねぇ、と呟いて、そっと指を抜く。ソコはヒクヒクと俺の指を逃すまいと蠢いていた。えっちな体だねえ、もっとえっちなことしようねぇ。優しく言ってやりながら、脚を割り開いて、悠の腰の下に枕を挟み、正常位で繋がる準備をする。悠の入り口に俺のモノの先端を充てがうと、彼は「あ、あ……」と期待と不安の混ざった瞳で俺を見つめてきた。 「ほら、これからゆっくり入っていくよ……。味わって……」 「……っ、ぁ、ぁ、あ、あ……!」  ローションでたっぷり開いたソコは、少しの抵抗を見せながらも、俺を受け入れていく。締め付けはすごいけど、悠は堪えるような声を上げてシーツを握りしめているばかりで、抵抗はしない。だから、最奥まで彼のナカに押し入る。 「悠、全部入ったよ」  汗でしっとりした髪を撫でてやりながら言うと、悠は涙を零しながら俺を見上げた。 「処女喪失、おめでと」  内部が慣れるまで待ってやりながら、微笑む。悠はやっぱり目を隠しながら、「ひやまさん」とわけもなく俺の名を呼んでいた。たぶん、もうわけがわかってないんだろう。思う存分、快楽に溺れたらいい。その為の夜だ。  しばらくしてから、腰を小刻みに揺すり始める。悠が苦しがらないかの確認だ。すると彼は、「だめ、だめ」と俺に縋るように手を伸ばしてくる。 「悠、こういう時のだめは、気持ちいいって意味だよ」 「ぁ、っ、だ、だって、こんな、だ、だめ……っ」 「そうだね、気持ち良くておかしくなりそうだよね」  さっき散々指でいじめてやった辺りを擦り上げるように腰を揺らせば、「ひぅ、う」と身をよじらせる。それが嫌なのかと言えば、俺の体を離すまいとするように絡んできた足が否定してる。素直な体だねえ、と太腿を撫でてやり、それから、律動を開始した。 「あっ、あ、だめ、ひやまさ、だめっ、だめです……っ!」 「そうだね、気持ち良くてたまんないね」 「や、やぁ……っひやまさ、ひやまさぁん……っ」  覆い被さって腰を揺さぶると、助けを求めるように俺に手を伸ばしてくる。あまりの気持ちよさに泣きながら、俺の名前を呼んで、縋り付いてくる悠が可愛い。ふふ、とその手にキスをしてやり、背中に回させる。脚をもっと開かせて、より深く繋がると、悠はぽろぽろ涙を零しながら「あぅう」と声を漏らす。 「これからおかしくなっちゃうほど気持ち良くなるから、」  優しく、優しく告げる。 「一緒におかしくなろうね、悠」 「……あ、……」  悠は一瞬不安げに俺を見て、それから目を閉じて、こくんと一つ頷いた。 「……っ、あ、あ?! あっ、ひやまさ、だめ、だめぇ、……っ」  激しく律動し、ナカを突くと悠は身を仰け反らせて喘いだ。身悶える体は逃げ場を求めるように、あるいは更なる快楽を求めるようにうねって、俺に縋り付いてくる。 「気持ちいいねえ」と囁いてやると、素直に「気持ち、い、気持ちいい、です……っ」と舌ったらずにおかしくなっているから、可愛くて仕方ない。「もうだめ」とか「おかしくなっちゃいます」とか、可愛いことを言うから。「そうだねえ、もっと欲しいよねえ」と彼の性器も擦ってやると、悲鳴を上げて大きく仰け反った。 「だめ、だめです、それだめ、僕、ぼく、もうだめ、だめえ……ッ!」  ぐいぐい奥まで犯してやりながら扱いて、喘ぐ悠にキスを落とす。 「イきそう?」 「……っあっ、はい、あっ、もうダメ、だめです、だめ、だめ……っ」  だめ、しか言えなくなった悠が可愛くて、俺もそろそろ限界だった。だから、打ち付けるように激しく腰を動かして、悲鳴をあげる悠を絶頂へと導く。 「ひ、ひやま、さ、だ、め……っ、ぁ、あ、あっ、――ッ!」  やがてビクビクと体を震わせながら、悠がイった。それを抱きしめてやりながら、俺も悠のナカで、絶頂を楽しんだ。

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