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05.接客の始まりと集まる薔薇
春太は蕪木に連れられ、まずは1番テーブルの前に行った。
「ご注文は……」
「ディナーで頼む」
蕪木はオーダーを取り、その言葉を聞くと深く一礼した。そして、春太を男二人の座るソファの中心に座らせ、客たちに声をかける。
「お待たせ致しました。ディナーでございます。今回は1番テーブルをご予約頂きまして、誠に有難うございました。まずは存分に初物、春太のお味見をお願い致します。また、失礼ですが……ご予約時に署名された通り、アヌスへの指入れ等は現段階では許可しておりません。また、射精させることもできませんので、ご承知をお願い致します……」
「もちろん承知している。今回、テーブルまでもが入札制になっていたので、もしかしたらディナーは初物なのではないかと二人で話していたんだよ」
片方の男が蕪木に返事をしたが、既に男たちの手は春太の細腰や太腿を撫で始めていた。
「か……蕪木さ……、こ、怖い……」
春太は涙目になり訴え出るが、蕪木は一切答えなかった。蕪木は腕時計を見やりながら男たちに声をかける。
「では、これから10分間……春太を味わい、ご満足度に応じて薔薇を渡してやってくださいませ。では、どうぞ……」
男たちは蕪木からの合図が放たれた途端、すぐに春太の乳首や陰茎をまさぐり、愛しそうに愛撫に等しい行為を重ねた。男二人の間に座っていた春太は、両乳首を両側から吸われたり力強く捏ねられ、思わず声が出る。
「あ……っ、やあっ……」
「白い肌に小さな可愛い乳首で、まるで誘っているような躯体だね……、乳首を少し弄っただけで先走りも出てきている……」
片方の男はチャイナの裾をめくって陰茎を露わにすると、ゆっくりと扱き始めた。
「……っ! ぁあ……っ」
「あぁ、本当だね、先走りでびちょびちょじゃないか……とてもエッチで可愛い……」
男たちはいやらしく熱っぽい声をかけながら、春太の愛撫を続ける。
この娼館では、「ディナー」は合い言葉だ。その言葉は、最後までを希望するという意味合いになる。その他に、「デザート」と言えば愛撫や口淫を意味し、少年の陰茎を心ゆくまでフェラをして精液を飲むのみになり、挿入はできない。ただ、この娼館に来ている者は、大多数がディナーという名の挿入を好んでいた。
春太は両乳首を吸われたり捏ねられながら陰茎を扱かれると、先ほど蕪木に与えられた快感がすぐに蘇り、ゾクゾクという快感が全身を何度も駆け抜けた。蕪木に見下ろされながら男たちに触れられ、感じてしまっている自分が恥ずかしかったが、快感に抗う術もなくただ頬を伝う涙でしか心情を表せなかった。
蕪木は春太の涙に気付くと、自身も春太の膝の間に腰を落とした。そして、男たちの手の動向を追いながら、春太の涙を胸ポケットから出したスカーフで拭ってやり、春太の瞳が自分を見ているのを確認すると、おもむろに陰嚢を優しく揉み上げた。
春太は蕪木の優しい手で陰嚢を揉まれると、またなんとも言えない気分になった。蕪木の優しい瞳を見つめ返してはいたが、両側の男たちに乳首を弄られ、陰茎に刺激が加わると咄嗟に艶っぽい声が出る。
「んあ……っ、や、あ……ぁ……っ」
「おぉ、なんと可愛い声だ……蕪木も加わると一層感度が増すようだな」
「お楽しみはこれからなのに、これではすぐに射精してしまいそうだ……気をつけないと……」
男たちはそう言いながらも手は休むことなく、容赦なく乳首を摘まんでは捻ったり捏ねたりしながら、ゆっくりと陰茎を弄ぶ。春太は実際蕪木に陰嚢を揉まれ、三人に責められて興奮が増していた。蕪木に縋って逃げ出したい気持ちとは裏腹に、生まれて初めての経験に翻弄されている。
「初物なのに、この子はとても優秀だな……」
「恐れ入ります。私も春太はとても素質があると思っておりまして、きっとすぐに慣れるでしょう……。もちろんできるだけ早々に慣らし、ディナーをお愉しみ頂けるよう尽力致します……」
「それは楽しみだ、蕪木に調教されて墜ちた子はとても良い具合に育つ……」
「えぇ、私も墜ちた瞬間を見るのが好きな好色家ですからね……」
蕪木は男と会話しつつ、最後の言葉に含みを持たせると、最後にふふっと笑った。
「おっといけない、あと3分でございます……」
男たちは蕪木から声がかかると、急ぐような手つきで春太の躯体をまさぐった。
「愉しい時間は早く過ぎるものだな」
「最後に味わってもいいかね?」
「もちろんです……」
男の一人が春太の股間に顔を近づけ、鈴口を舌先でチロチロと舐めた。
「あっ!! ゃあ……っ!!」
急に舐められ、春太はビクンと一瞬仰け反ったが、続いてもう一人の男にも同じように鈴口を舌でねっとりと舐められると、背中にゾクリという刺激が走り声を上げた。
「あ……っ、ぁあ……っ、あ……ぁっ……」
「お時間でございます」
蕪木は男たちに声をかけ、制止した。
「これはいい味だ……、ぜひディナーをお願いしたいが、初物では今日は難しいだろうな……」
「私も同感だ。だが、拡張器を挿れた子の胸の蕾を愛してやるのも一興じゃないか。……薔薇はここにあるもの全てを出そう」
「では、こちら花瓶のままお預かり致します。赤5本、白4本、青5本……間違いございませんでしょうか?」
「あぁ、それで頼むよ」
蕪木はさっと目で薔薇を数えると、内ポケットから伝票を出し、内容を書き入れ控えを客に渡した。そして、力が殆ど出ない春太の腕と腰を引くと自身に寄りかからせて抱き締め、頬に優しいキスをしながら声をかける。
「最初は怖い気持ちもあると思うんだけど、なるべく私がサポートして、気持ちよくさせてあげるからね。私に触られるのはイヤじゃないでしょう?」
訳の分からない情事から解き放たれた春太は、蕪木にしがみ付きながら頷いた。
「大丈夫、痛いことはしないし、させないからね……さ、次のテーブルへ行こう……」
次のテーブルでも、客はディナーを注文した。また同じように客の間に座らせられ、春太は快感の洗礼を受ける。1番テーブルで弄られぬいた乳首は赤くなり、白い肌は興奮の度合いを表すかのように、ピンクに色付いていた。そこでは更に乳首を揉みし抱かれ、くにくにと指先で転がされる度に春太は快感に飲み込まれてゆく。
蕪木は先ほどと変わらず陰嚢への愛撫を続け、春太が泣かぬよう、太腿に何度もキスをした。二人の男はそれを見ても興奮するようで、春太を触る手がどんどんいやらしさを増していった。乳首は先ほどよりも何度も吸われ、吸われた乳首を揉まれると春太の興奮も増してゆく。
「あと3分でございます」
先ほどと同じく、最後には男二人から鈴口を舐められ、制限時間がきた。2番テーブルから送られた薔薇の数は、1番テーブルまでは届かなかったが、やはり花瓶ごと春太に送られた。
そこからまた次の3番テーブルに移る頃には、春太の乳首は真っ赤に腫れ、ジンジンとした刺激を伴った。しかし、男たちの指先は止まらず、何度もクリクリと捏ねられる度に艶が増した声が出てしまう。
「あっ、ぁあっ……」
「先ほどから春太の反応を見させて頂いているが、いい反応をしますな……そして、近くに寄ると益々可愛い……」
「この子はとてもいい表情をしますね……、初夜はどなたかに譲るとして、前後が解れた頃合いで楽しみたいものです……」
蕪木は、春太が味見をされる度に春太の前に腰を落とし、脚全体や陰嚢をマッサージするかのように触ってやっていた。春太にとっての蕪木からの行為は、ほんの少しだけ恐怖感を薄れさせるものであり、同時に性欲を煽られるものでもあった。
理由は分からないが、美しいと思ってしまった蕪木は大人の雰囲気を漂わせ、触れられた場所は熱を持って春太の胸を高鳴らせた。そのまま次々とテーブルを周り、同じように各テーブルで愛撫を受けた春太は、5番テーブルが終わった頃には脚がよろめき、立てない状態までになってしまっていた。
蕪木は細身でありながらもしっかりと春太を抱え上げ、ステージ上に戻り、まるで分娩台のような椅子に春太を座らせた。開脚を余儀なくされた春太は脚を閉じようとバタつけせたが、腕も脚も拘束具を嵌められて動けなくなり、あらぬ姿となって客たちを悦ばせる。
130度ほど後ろに倒れた椅子は枕部分が盛り上がっていて、自身の陰茎が勃起しているのが見える。腰の部分から下も盛り上がっていて、開いた脚の中心は、尻までもが客に見えているのは容易に想像できた。
春太は、この状態になっても萎える様子がない自身の陰茎を沈めようとしたが、既にそれは無理な話である。約1時間に渡って愛撫を受け続けた乳首と陰茎は真っ赤になり、刺激を求めて震えていた。まるで全身が性感帯になったように感じ、はぁはぁという荒い息継ぎしか出来ない。
「今回は、たくさんの薔薇をお受けし、本当に有難うございました。結果ですが、今夜は1番テーブルの方に軍配が上がり、総額4千2百万円でのご落札となりました。他の方は残念ではございますが、ステージを30分ほどご堪能頂き、その後は1番テーブル様の周りでのご鑑賞となります」
蕪木は声を高々と張り上げ客たちに説明すると、春太の頬にキスをして囁く。
「春太、今夜だけで420万円も稼げたね。この調子なら、バイトが終わる頃には春太は自分でおうちを買うことができる程のお金になるかもしれないよ……」
「か……、蕪木さん……僕、智宏とお家に帰りたい……」
「智宏と一緒に?」
「うん……、とにかくお部屋に帰りたい……」
春太は涙を浮かべて懇願したが、蕪木は暫く考えこむと、春太の陰茎を握って優しく扱きながら話しかけた。
「じゃあ、今夜はもう接客に入ってるから、仕事が終わって智宏と話して、二人とも帰りたいって言うのなら考えてあげる。智宏は今頃どうしてるんだろうね……、あとで部下がこちらに来るだろうから、様子を聞いてあげるね……」
気持ちよすぎる刺激に耐えながらも、春太はうわずった声と共に返事をする。
「ん……っ、う……うん……」
蕪木の手はどの男よりも優しく、握りこんではいるが、指先で器用に鈴口やカリを刺激する。春太は今晩の仕事が終われば家に帰れるかもしれないと思い、その刺激に身を委ねることにした。
「お待たせ致しました。それでは皆さま……、ステージのお時間となりますので、ごゆっくりとお愉しみ下さい」
客たちが拍手をし、一旦静寂が戻ると、蕪木は春太の頭の方に移動した。そして、そこから手を伸ばし、春太の乳首を両手の人差し指と親指で丁寧に摘まむと、ゆっくりと揉みし抱いて刺激を与える。その揉み方は各テーブルの男たちとは違い優しかったが、ジンジンとしていた双丘はまたもや強い刺激を与えられ、その快感が陰茎に伝わり更に天高く硬くなった。
「おぉ、小さくて可愛い茎が更に硬くなっている……」
「素晴らしい、くそ、1番には勝てなかったが、これは美味しそうだ」
男たちは一斉に拍手し、好き勝手にその場を盛り上げている。
「それでは、まず……大切な春太が痛くないよう、ローションがけを行います」
蕪木は男たちに向かって一礼すると、椅子の後ろに取り付けられていた道具入れのような場所から、大きさが違う針のない注射器を3本取り出した。注射器はとても大きいものと中ぐらいのもの、とても小さく細いものの三種で、それを見た春太は恐ろしくなって声も出せないまま震えた。
「春太……、これは針もないし、痛くないイチゴ味のとろっとしたゼリーが入ったものだから安心して。お客さんを悦ばすためのものだから、大丈夫だよ。はい、あーんして……」
春太はゼリーだと聞き、少し躊躇ったあとそのまま口を開けた。中ぐらいの注射器からはピンクのローションが流れ出し、春太は数回に分けてそれをゴクリと飲み干した。しかし、これには即効性の催淫剤が入っており、春太はそれに気付いていない。
「いい子だね、じゃあ続けて注射をしようね……」
蕪木は次に、小さく細い注射器を手にすると、お腹につくほど勃起してしまっている陰茎を持ち上げ、鈴口にそれを少しだけ侵入させて勢いよく中にローションを注入した。もちろんこれの中身も催淫剤が入っているのだが、口に入れるもの以外には筋弛緩剤も含まれている。
春太は予想もしなかった場所に流し込まれ、びっくりして身体が小刻みに震えている。だが、最後までローションを入れられると、熱を持った声を上げた。
「あ……っ、ぁああああ……あっ……」
「さ、あとひとつだからね、いい子にしてるんだよ」
蕪木は春太の頭を何度か撫で、また頬にキスをすると一番大きい注射器を手に取り、手慣れた調子で後孔に一気に流し込んだ。
「やっ……!! ぁあああああっ!!」
蕪木は注射器を元に戻すと、客の男たちに向かって一礼し、言葉を発した。
「三本全てを受け入れた春太に、どうぞ拍手をお願い致します!」
男たちはその場から立ち上がり一斉に拍手をする。
春太はこれで終わると思ってしまっていたが、こんなものは序盤に過ぎなかった。催淫剤は勢いよく血中を流れ始め、ジンジンしていた乳首や反り勃った陰茎は、刺激を欲して何度もピクピクと痙攣するかのように動いている。心臓がドクンドクンと大きく早鐘のように動き、息は荒くなる一方だ。
「蕪木さ……、熱い……」
「春太、いいんだよ。このバイトは最初に言ったけど、気持ちよくなるのが基本だからね。さぁ、もっと気持ちよくしてあげる。最初は少し違和感があったりするけど、すぐに気持ちよくなるからね……」
蕪木は男たちの方へ向き直すと、また一礼して言葉を放つ。
「では、これより暫くの間は春太の準備を万全にするため、暫しご歓談タイムと致します。また、本日は春太と共にこの仕事に応募した、智宏の絞りたて精液カクテルもご用意しましたので、今からお配り致します」
「今日はヤケに豪華だな……、はっはっはっ」
「春太の他にも初物が……?」
男たちは蕪木の説明を受けてざわめいた。
「はい、皆さまにはもう一人の初物、智宏もご用意させて頂きました。しかし……智宏は春太のようにはいかず、まだ抵抗してしまいますので、まずは欲っするようにしてからお出し致します」
春太は蕪木の言葉を聞いて目を見張った。智宏の精子が客に振る舞われるとは一体どういうことなのか……。蕪木は言い終わるとすぐに舞台裏に入り、少しの間誰かと話していたが、すぐに奥からカクテルを乗せたワゴンをレストラン内に運び込んだ。そして、客に丁寧な物腰でそれを振る舞ってゆき、また春太の頭の上の方に立ち、春太の様子を見守っている。
智宏も自分と同じようなエッチなことをされてしまったのでは……と春太は考えたが、大好きな智宏が感じている姿が自分の欲望から見た夢の中の姿とだぶってしまい、逆に興奮してしまった。
蕪木はその様子を見逃さず、春太に声をかける。
「どうしたの? だいぶ興奮しちゃったね……、あ、智宏くんの様子を今聞いてきたんだけど、いっぱい精子を出して気持ちよくなっているみたいだよ?」
「と……智宏も……エッチなこと……したの?」
「うん。最初は嫌がってたみたいだけど、今はとっても気持ちよくなってるみたいだよ……」
「智宏は帰りたいって言ってないの……?」
「そうだねぇ、そこまでは聞いてないけど、ずっと勃起して何度も射精してるみたいだね」
「え……、と……智宏が……」
想像したくないと思いつつも、いつも欲望の捌け口にしていた夢のように、智宏が気持ちよさそうにしているところが勝手に頭に湧いて出る。その気持ちは催淫剤が手伝って、春太をより淫らな感情へと押しやってゆく。どんなに目を瞑っても、あとからあとから智宏と扱きあっているいつもの夢が瞼裏に流れ、春太は更に陰茎を大きくさせてしまった。
「……あぁ、わかった! 春太は智宏が好きなんだね……」
蕪木は目を瞑ったまま感じ始めた春太に、直球の言葉を投げた。
「……っ」
春太は核心を突かれ、一瞬真っ赤な顔を上げたが、またそのまま項垂れて何も言い返せなくなった。
「じゃあ、今日は目隠ししてあげる。智宏にエッチなことをされてるって、想像しながらお仕事したらいい。あと10分くらいでステージは終わるし、その後は1時間ぐらいお客さんにさっきと同じように気持ちよくして貰うだけだから、智宏にされてるって思いながら過ごしたらすぐに終わるよ……」
「……」
何も言い返せないままだったが、蕪木が春太に目隠しをし、早く部屋に帰りたい春太はそこから全て智宏にされていると考えながら行為を受けることにした。催淫剤が効いており、この段階で嫌がるという選択肢は既に浮かばなかった。
蕪木はまた客の方に向き直ると話し始めた。
「カクテルをお楽しみ頂いている最中ではございますが、そろそろステージ最後の余興をご覧下さい」
男たちはグラスを一気に飲み干すと、拍手をしながら春太の躯体を舐めるように凝視していた。
蕪木は春太の横に移動し、春太の脚の付け根を丁寧になぞっていった。そして、そのまま指先を零れ落ちる蜜とローションでぬめった陰茎に辿り着かせ、クチュリクチュリと音をさせながらゆっくりと扱く。
「あ……っ、ぁああ……っ」
春太は、智宏が自分にエッチなことをしている姿を想像し、興奮は最高潮になっていた。蕪木は、そのまま道具入れから尿道用の細い金属の玉が連なるブジーを取り出すと、先端で鈴口を嬲りつつ春太の様子を伺った。春太は鈴口に金属が当たっていても、怖がるような様子はなく、むしろ扱かれる度に少し腰が動いている。
もちろん、もっと扱かれたい一心であろうが、蕪木はここでブジーを沈めることにした。
鈴口から3cmほどブジーを差し入れると、春太は声を上げる。
「そ……そこ、怖い……智、ひ……ろ……」
智宏からされていると想像しているであろう春太に、蕪木は敢えて声をかけぬまま、ブジーに圧をかけてゆく。筋弛緩剤が効いた陰茎の中は、驚くほど容易くブジーを根元まで飲み込んだ。
「あっ、ゃあ……っ、ぁあああああ……っ」
そしてまた蕪木はアナル拡張器を取り出すと、それに再度ローションをかけてから後孔に当て、ヌルヌルと先端を2cm挿れるか挿れないか位の浅い場所に押し付けて嬲っていった。ブジーが挿入った陰茎を扱いてやると、鈴口とブジーの隙間から蜜が溢れ出る。
「ぁああ……っ、あっ……」
それを見届けた蕪木は、ゆっくりと小さな拡張器を後孔に沈めた。客たちの喉元がゴクリと生唾を飲むのが手に取って分かるほどに、会場の熱気は増している。
筋弛緩剤でトロけた後孔は、一番小さな拡張器を沈めたが、中から押し出される圧で簡単に出てきてしまった。弛緩剤が効きすぎているのだが、蕪木はこれはしめたものだと考え、男性器サイズよりもやや細い拡張器を沈めると途端に春太の声が更に艶やかなものになった。
「あああ……っ、ぁああっ、ああああぁ……っ!」
春太は本当に飲み込みも早く、これであれば、すぐに後孔で客を悦ばせられると蕪木は確信した。弛緩剤効いている間であれば、痛みが無いままに春太は感じることができる。蕪木は、ニヤリとした表情を浮かべ、春太に沈められた拡張器を出し挿れしてみた。
「や……っ、ぁああああっ! んぁ……っ、ゃあ……っ」
少し苦しそうだが、痛そうではない。客たちもざわめく。
「本当に初物なのか……?」
「嘘のように悦がっているな……」
「当日でここまでになる子など、聞いたことがない……」
蕪木も長いことこの仕事に就いているが、ここまで受け入れが早い子は見たこともなかった。だが、初物は慣れさせた後に、ディナーを落札した客の陰茎を挿入して開通式をするのがこの娼館の特徴でもあった。
蕪木は客の方に向き直り、言葉を述べる。
「皆さまが驚いておられますように、私自身も驚いております。疑っておられる方は多いと思われますが、この子は初物に間違いございません。しかし、ここまで本日中に出来るとなりますと、これからすぐに開通式を執り行い、1番テーブルのお客様に愉しんで頂くことと致します」
「はっはっはっ、多く出した甲斐があったな」
「そうですね……、今日の今日ですぐにご馳走にありつけるとは思ってもみなかった」
1番テーブルの二人は、いやらしく口角を上げ、春太がテーブルに来るのを待っている。
~つづく~
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