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一章

「……どうして、こんなことを……」 狼狽したように言うのに、 「……どうしてだって?」 と、顎をぐっと掴んだ。 「んっ…やめ…!」 涙目になりかけている顔に、唇を迫らせて、 「……そういうのがイラつくって、さっきも言いませんでしたか?」 噛み合わせに指を押し込んで、開いた口の中へ舌を差し込んだ。 「…んん、く…」 まさぐるように舌の先で口内を掻き回しながら、シャツのボタンに指をかけた。 「い、いやだ…よせっ!」 「……声を出すなと、そう言いましたよね?」 はだけたシャツの隙間から手を割り込ませて、乳首の突先を摘まんだ。 「あ…はっ…」 そのまま捻るように弄りながら、 「……皐月課長」 と、呼びかけた。

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