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二章
舌で口の端を割り、奥へ探り入れた。
口の中をねぶりながら、シャツの上から手で胸の突先に触れる。
「……う、んっ…」
「もうあなたの感じる場所は把握してるんで、」
手の平で胸元を撫でまわすようにもして、
「逃げられないと思った方がいい」
「……うぅ…くっ!」
乳首を指で挟み、さらに声を上げさせた。
「……俺の舌に、こたえてくれませんか?」
唇を離さないままで言う。
「……どうせ逃げられないのなら、あなたも楽しんだ方がいいでしょう?」
彼の舌がピクリと小さく動く。
「簡単でしょう? 快感に身を任せればいいだけなんですから」
促すようにもまさぐると、徐々に舌は絡みついた。
……そう、この人は強く出れば拒めない。
このまま弄んでいけば、いずれは屈服させられる……しこった乳首を摘まんで喘ぐ声を聞きながら、
頭の中で、俺はそう考えていた……。
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