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二章

つんのめるようにして、あまり広くはない部屋のベッドの上にうつ伏せに倒れ込む。 「いきなりベッドだなんて、」 伏せられた顔の横に手をついて座り、 「……課長もその気なんですか?」 わざとらしく口にした。 「……うるさい」 ぼそりと言い、 「おまえが押したんだろうが」 睨むように見上げられた。 「…ふん、なに子供みたいなこと言ってるんですか。そんな風に睨みつけても、そそられるだけですから」 その身体を仰向けにするなりスーツの上着を剥ぎ取り、おもむろにシャツを掴んで左右に引き開けた。 ボタンが弾け飛び、覗いた胸に唇で吸い付く。 「…ふっ、く!」 そのまま舌先でねぶると、 「……ん、あっ…」 と、身体を弓なりにのけ反らせた。 「感じやすいですよね……まったく」 耳の付け根に口を寄せて言うと、耳がじわりと赤く染まった。

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