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四章
ーー部屋に皐月課長を呼んでから一週間が経って、次はどんなことをしてやろうかと考えつつネットを見ていたら、彼を楽しませられそうな物を見つけた。
購入したそれをスーツの内ポケットに入れて、課長を地下にある資料室へ呼び出した。
「……何だ…」
滅多に人は訪れない地下室に、課長が入って来た靴音が響く。
「……各務、何の用だ…」
暗くあまり灯りもない室内で、俺を探して歩き回る。
すぐには出て行かずにいると、
「用がないなら、帰るからな…」
踵を返す音が聞こえて、
「ここです…」
と、背後から腰に腕を巻き付けた。
「こんな所で、何の用だ……」
課長は振り向かず、けれど腕を振りほどこうともしないままで口にした。
「……いい物を、見つけたんで……」
ポケットからスティック型のそれを目の前へ出す。
「何だ…それは……」
物を確かめようと顔を近づける課長の首を逃げられないよう抱えて、
「何か教えてあげますので、下を脱いでもらえますか?」
耳へ声を吹き込んだ。
「いや、だ……」
「自分で脱がないなら、俺が脱がしますよ?」
抱えた腕で顎をギリッと絞め上げて言うと、
「……脱ぐ…から……」
と、自分からベルトに手をかけた。
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