38 / 96
四章
その日ずっと皐月課長は赤らんだ顔をしていた……。
普通に仕事をしながらも、自分の突っ込んだ物があの人には仕込まれているのかと思うと、それだけで支配してやったようにも感じられた。
彼がそばを通りすがる度に、スイッチを入れてやろうとしては思いとどまるというゲームが、面白くて仕方がなかった。
もし今ここでアレをONにしてやったら、どうなるんだろうかと……床にしゃがみ込んで立てなくなり、俺に哀願するような眼差しを向けるのに違いなかった。
堪らない……と感じる。
このリモコンがこちらにある限り、彼は俺のものだった。
一日中妄想で楽しませてもらい、退社する前にまた資料室へ呼びつけた。
おぼつかない足取りでふらふらとやって来た課長の、その股の間に手をくぐらせて尻の間を触ると、そこにはわずかな突起物があった。
「ちゃんと、出さずにいたんですね…」
ちょっと押し込むようにもすると、
「…やめっ…!」
声を上げ、
「……抜いて、くれ…早く……」
悲痛な表情で眉根を寄せた。
「抜いてあげますけど……その前に、少し遊んでみませんか?」
リモコンを出して、資料を広げるための小さ目の机の上に置いた。
ともだちにシェアしよう!