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四章

恨めしそうにも見やるのを、 「……スイッチ、入れてあげましょうか?」 と、訊いた。 「いや、だ……入れない、で……」 また怯えた目つきになる彼に、 「じゃあ抜いてあげますから、パンツを捲《めく》って尻をこちらに向けてもらえますか」 込み上げる笑いを噛み殺して言うと、 ズボンを下げパンツを腿までまくって、後ろを向いた。 「もっと突き出して……それから、尻の肉を横にひらいてもらわないと」 「…うっ、く……」 抜いてほしさから手で左右に開くのをつぶさに眺め、覗く突起を掴んだ。 「今日一日、入れていてどうでしたか?」 答えない彼に、中でぐりっとスティックを回した。 「あっ…う…!」 「……言ってくださいよ」 「……気持ちの悪い違和感しかない……」 言うのに、 「気持ちよくはなかったんですか?」 わざとらしく確かめて、 「……おかしいですね」 と、もう一度ぐりぐりと捏ね回した。 「や…めっっ……!」 「やっぱり電源を入れないと、気持ちよくないのかもしれませんよね」 堪えていた笑いが、ククッと漏れる。 置いていたリモコンを手にして、スイッチを弱に入れた……。 「あっ…やっ、なんで…!」 もう出してもらえるとばかり思っていたせいで、不意の感覚に耐えられなかったのか体を丸めて床に座り込んだ。

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