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四章
「……えっ?」
驚きに聞き返すと、
「……おまえに、しか…頼め…ない……」
俺の胸に顔をうずめて、
「……一日…あんなもの、入れられて…も、限界…なん…だ……」
切れ切れに訴えた。
「……さっきまでと、全然態度が違うじゃないですか…」
唐突に頼られて、どうしていいのかわからなくなってくる。
「……やめ、て…くれた…から……」
彼の答えに、また「え……?」と問い返す。
「……俺を、かわいそうだと思って…やめて、くれたんだろ……」
一瞬揺らいだだけのあの気持ちに、まさか気づいていたのかと思う。
「……だけど、あなたにそれを入れたのも、俺なんですよ?」
そんな自分を、まして今日一日あなたのことを愚弄する妄想をし続けていた自分なんかを……簡単に、受け入れるなよと感じる。
「……各務…おまえに、して…ほしい……」
発せられた言葉に、信じられないという思いがつのる。
「なぜ、俺に……」
動揺に声を詰まらせるのに、
「……おまえが、して……」
課長が抱きついてきた。
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