55 / 96

五章

……朝になり、横で寝息を立てているのを確かめる。 「……課長」 髪を撫でながら、ふと思いついて、ベッドサイドからそれを手に取った。 まだ眠っていて起きないのに、ローションで滑りをよくしたスティックの先を探り入れた。 「…あっ……」 俄かに目蓋が開かれる。 「……お目覚めですか?」 寝乱れた髪を撫で付けながら、唐突にそのスイッチをオンにした。 中で震え出す振動音に、 「…うんっ!」 と、下半身が跳ね上がる。 「い…や…はず…せっ…!」 「いいえ」と、首を振る。 「目が覚めたでしょう?」 ククッと笑い、 「今日は、それを入れて外出しませんか?」 言ったーー。

ともだちにシェアしよう!