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六章
手の中で、柔らかく勃起するそれを上下させて、
「……あんな痴態を晒して、厭らしいですよね……」
耳に囁くと、
「…いゃ…あ…」
真っ赤になった顔を背けた。
「……今さら恥ずかしがらなくても、いいじゃないですか…」
耳から首筋を舐め下りて、また乳首に舌を付けた。
「…ふ…ぅ…んっ…」
「……課長、酔うとより感じやすくなるんですか…」
「……違…う……」
「何が、違うんです? あんなにイっておいて……」
言葉で責め立てていきながら、こする手を早めていくと、
「…んぁ、やめっ…」
俺のスーツの襟を両手で握り締めて、
「…イク…やっめ…」
身体の下でぶるっと震えを放った。
「イっていいですよ…ほら」
擦り上げると、
「……んっ!」
一気に上り詰めて、そうしてそのまま昏倒するように、また目を閉じてしまった。
目を開けない彼のものをウェットティッシュで拭いてやり、ズボンの中へ戻した。
口の中をしばらく蹂躙《じゅうりん》するように舌で掻き回したが、彼はもう起きなくて、
上に跨っていたのを降りて運転席に座ると、車のエンジンをかけた……。
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